国際レコード産業連盟(IFPI)は中国で現地時間2008年2月4日,中国の大手検索エンジンBaidu(百度)を著作権侵害で提訴した。IFPIはBaiduに対して数カ月にわたって交渉してきたが,「むなしい努力に終わったため,法的手段に訴えた」(IFPI)。

 IFPIの主張によると,Baiduの検索サイトでは,広告料の獲得を目的に,サードパーティーのサイトが違法にホスティングする多数の楽曲へのディープ・リンクを提供している。このような手法は,北京高級人民法院が昨年12月に著作権侵害として認めており,「中国における著作権侵害行為を助長するサービスであり,オンライン音楽市場の大きな可能性を妨げるものだ」とIFPIは非難している。

 原告のフランスVivendi Universal傘下のUniversal Music,ソニーおよびドイツBertelsmannの合弁会社Sony BMG Music Entertainment,Warner Music Hong Kongは,違法リンクの削除を命じるよう裁判所に求めている。

 またIFPIは,上記3社に中国Gold Label Entertainmentを加えた計4社が,中国の大手ポータルサイトSohu(捜狐)と関連企業Sogou(捜狗)に対して著作権侵害訴訟を起こしたことを明らかにした。SohuおよびSogouは,Baiduと同様のサービスを行っているという。

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