スキャナーは印刷された資料や写真などを画像やPDFとして取り込むのに必須の機器。オフィスにある複合機などに搭載されている機能の一つだ。オフィスなら当たり前にできることだが、外出先や出張先など、オフィスから離れた場所できれいにスキャンをしようとするのは、そこそこ難しい。デジカメで撮影するというのもあるが、きれいに撮るのは難しいし、撮影した後の処理も面倒だ。
そんなシーンで役に立つのが「モバイルスキャナー」だ。軽量小型で携帯性に優れ、出先でのプレゼンや会議の資料にデータを加えたいときなどに、ノートパソコンと組み合わせてすぐ使える。さらに現場で受け取った印刷物をその場でスキャンして、データとして会社に送ることで仕事のスピードアップが図れる。複合機のように場所をとらないので、普段はキャビネットなどにしまっておき、必要なときにデスクの上ですぐ使えるといった利点がある。
形状はマウス型など特殊な製品もあるが(写真1)、本体に原稿を通す「スティック型」が主流(写真2)。いずれもUSBから電源の供給を受けるUSBバスパワーで、ノートパソコンなどと組み合わせれば、ACアダプターは不要である。読み取り解像度は600dpi程度が主流で、フラットベッド型スキャナーに比べると落ちるが、ドキュメントスキャナーとしては問題のないレベルだ(表1)。価格は1万円台が中心だが、同じ製品でも、読み取りソフトや加工用のソフトの組み合わせで、違ってくるので、気を付けておきたい。
メーカー | 製品名 | 最大読み取り 解像度 カラー/ モノクロ | 読み取り 速度*1 | 外形寸法 (幅×奥行き×高さ) | 重さ | 実勢価格 |
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スティック型 | ||||||
PFU | ScanSnap S1100 (FI-S1100-C) | 600/ 1200dpi | 7.5秒 | 273×47.5×34mm | 350g | 1万5490円 |
エプソン | DS-30 | 600/ 600dpi | 13秒 | 276×50×36.5mm | 325g | 1万2420円 |
キヤノン | image FORMULA DR-P208 | 600/ 600dpi | 10秒 | 312.5×55.5×40mm | 600g | 1万8950円 |
ブラザー工業 | MDS-700 | 600/ 600dpi | 28.5秒 | 319×76×54mm | 603g | 5530円 |
マウス型 | ||||||
キングジム | MSC10 | 400/ 400dpi | 手動 | 60×115×37mm | 110g | 7850円 |
スタンド型 | ||||||
キングジム | デスクショット DK800 | 160dpi | - | 65×78×386mm | 186g | 1万2440円 |