ElitePad 900 for au
ElitePad 900 for au
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 「ElitePad 900 for au」は、日本HPによるLTE通信対応のWindows 8タブレットだ。すでにAtom搭載Windows 8タブレットとして発売中の「ElitePad 900」に、KDDIによる3G/LTE通信機能を搭載。法人向けに2013年6月21日より販売が開始された。

 これまで、Windows 8タブレットを持って外出先で通信する際には、公衆無線LANを利用したり、Wi-Fiルーターを経由して3G/LTE回線に接続するといった工夫が必要だった。しかしElitePad 900 for auなら、タブレット単体で3G(CDMA 1X WIN)や下り最大75MbpsのLTE通信が可能。これまでにないWindows 8の活用が期待できる。

 今回はこのElitePad 900 for auを詳しくレビューしていきたい。

ElitePad 900にLTEモジュールを搭載、基本スペックは同じ

 今回評価するElitePad 900 for auの主なスペックを以下に示す。詳しくは日本HPのサイトを参照されたい。

CPU:Intel Atom Z2760 1.8GHz
メモリー:2GB
ストレージ:64GB SSD
GPU:Intel Graphics Media Accelerator
ディスプレイ:10.1インチ・WXGA (1280×800ドット)
OS:Windows 8 Pro (32ビット)

 LTE通信に対応した以外、基本的なスペックはWi-Fi版の「ElitePad 900」と同等となっている。最新のAtomプラットフォーム「Clover Trail」を搭載、OSとしてWindows 8搭載モデルとWindows 8 Pro搭載モデルをラインアップする。

 64GBのストレージについて、評価機のCドライブには54GBが割り当てられており、Office 2013をインストールした状態での空き領域は35GBだった。Atom搭載のWindows 8タブレットとしては標準的な値だ。ストレージのオプションは用意されていないが、必要に応じてmicroSDカードで拡張できる。

 価格について、日本HPの直販サイト「DirectPlus」ではWindows 8モデルが9万1350円、Windows 8 Proモデルが11万1300円となっている。なお、今回の評価機は発売時期の関係でau版を利用しているが、同価格でNTTドコモ版も用意されている。

 WiFi版ではWindows 8 Pro搭載モデルが8万9250円からとなっており、LTE対応版とは約2万2000円の価格差がある。両者の違いがLTE対応版の「HP lt4125 LTE通信モジュール」のみと考えれば、やや割高な印象を受ける。ただ、厚さや重さが変化せず、薄型軽量のAtomタブレットに最新のLTE通信機能が内蔵されたと考えれば、ビジネスユースでは許容範囲だろう。

 パッケージにSIMカードが同梱されるものの、本体価格に通信料金は含まれておらず、別途KDDIとの契約が必要となる。KDDIはElitePad 900 for auの発売に合わせて、月額5985円のデータ通信プラン「LTEフラット for DATA(m)」の提供を開始、2013年8月31日までに契約すると最大24ヵ月間、525円/月の値引きを行うキャンペーンを実施している。