マイクロソフトがWindows XP向けに無償で提供している「Windows Search」という検索ツールをご存じだろうか。このプログラムは、Windows XPに高度なデスクトップ検索機能を追加するものである。この「Windows Search」と同等の機能がWindows Vistaで標準搭載されており、これがWindows 7でも引き続き提供されている。Windows 7では検索エンジンがより高速化され、「検索統合(Search Federation)」や「エンタープライズ検索範囲(Enterprise Search Scopes」と呼ばれる新機能も追加された。今回は、これらのWindows 7の検索機能を解説する。

スタート・メニューで検索する

 まずは基本操作をおさらいしておこう。Windows 7のスタート・メニューには、ファイルやフォルダを検索する「検索ボックス」が用意されている(図1)。

図1●Windows 7のスタート・メニューにある「検索ボックス」<br>Windows 7のスタート・メニューには、Windows Vista同様に、ファイルやフォルダーを検索する「検索ボックス」が用意されている。
図1●Windows 7のスタート・メニューにある「検索ボックス」
Windows 7のスタート・メニューには、Windows Vista同様に、ファイルやフォルダーを検索する「検索ボックス」が用意されている。
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 この「検索ボックス」はインクリメンタル・サーチを採用しており、1文字でも入力するとすぐに検索を開始し、その時点での該当項目を表示する(図2)。図2の画面では、「re」と入れただけで「Readme」や「RemoteAppとデスクトップ接続」などの項目を一覧表示している。

図2●Windows 7の「検索ボックス」はイクリメンタル・サーチを採用している<br>最初の文字を入力した段階で、すぐに検索が実行し、その時点で該当する結果を表示し始める。この画面では、「re」と入れただけで「Readme」や「RemoteAppとデスクトップ接続」などの項目を一覧表示している。ファイル名だけでなく、検索キーワードと一致する内容をファイル内のデータに含むファイルも表示する。
図2●Windows 7の「検索ボックス」はイクリメンタル・サーチを採用している
最初の文字を入力した段階で、すぐに検索が実行し、その時点で該当する結果を表示し始める。この画面では、「re」と入れただけで「Readme」や「RemoteAppとデスクトップ接続」などの項目を一覧表示している。ファイル名だけでなく、検索キーワードと一致する内容をファイル内のデータに含むファイルも表示する。
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 図2の検索結果をよく見ると、ファイル名に検索キーワードを含まないものも表示していることに気付く。たとえば、これはファイル名だけでなくファイル内のデータまで分析して「インデックス」を作成しているため、データの中に検索対象があればそれらについても表示されるためだ。

 ここでいう「インデックス」とは、Windows 7が自動的に作成しているキーワードとファイルの対応表である。デフォルトでインデックスの対象となるのは、「Internet Explorerの履歴」「オフライン・ファイル」「スタート・メニュー」「ユーザー・フォルダ」で、Windows 7を起動するとこれらのファイルからキーワードを抽出し「インデックス化」を始める。この「インデックス化」については改めて説明するとして、今回は検索ボックスの使い方について説明していこう。