「咲いたなぁ」
「咲きましたねぇ」
「君は,いつ咲くのかね?」
「もう,とっくに満開です」
「え?そうなの?」
「先生,喧嘩売ってます?」
「いやいや,そうではない。庭の桜が咲いたから,つい浮かれてな。すまん」
「そうですねぇ。桜が咲くと,なんだかうきうきするのは,日本人の性なんでしょうか?」
「そうかもしれんなぁ。どうじゃ?花見に行かんか?」
「その前に仕事です」
「やっぱり?」
「お待ちの相談者のかた,ど~ぞ~」
「先生,かなりベタな質問です。これくらいなら私でも解決できます」
「ほう,どのように?」
「簡単です。この人の計算式では,参照している合計と標準偏差のアドレスが相対アドレスになっています。これを絶対アドレスにすれば,後はコピー&ペーストするだけですから,たいした作業じゃありません」
「なるほど。それも一理ある。が,しかし,同僚の分も処理しているとしたら,シートの数がどれくらいなのか,はたまたブックの数もわからない。患者さんの希望通りマクロを作ってやったらどうじゃ?」
「では,Formulaプロパティを使って,偏差値のセルに計算式をぶち込みます」
「これこれ,ぶち込むとはお下品な」
「失礼こきました。打ち込みます」
「あらあら,まぁ,それはいいとして,計算式を代入するのであれば,いっそ偏差値をマクロで計算して,その値を代入してはどうじゃ?昔と違って,大量の計算式を含むブックであっても,それほどストレスは感じなくなったが,ファイルサイズは小さいに限る」
「それもそうですね。では,チチンプイプイのえい!」