保護者による制限機能は、親が自分の子供によるコンピュータの使用を管理するために、Windows Vistaに追加された新機能です。親として、自分の子供がアクセスするWebサイト、プレイするゲーム、実行するプログラムに制限を設定することができます(目的に応じて、1人 1人個別に設定可能)。コンピュータの使用時間も設定することができます。最も重要な点は、ログオンおよびログオフした日時、実行したプログラム、アクセスしたWebサイト、電子メールやインスタントメッセージによる通信相手など、各子供ごとのコンピュータでの行動を詳しく記述する活動記録を表示できることです。

注意

 Windows Vista および他製品の技術上の対策のほかに、Microsoft では、親子による安全なオンラインの利用を支援するため、さまざまな教育情報も提供しています。「個人ユーザー向けセキュリティ」の家族を保護するためのページにアクセスすると、親向けのガイド、安全対策などの多くの情報を見ることができます。

 保護者による制限機能を使用するための要件は、以下のとおり簡単です。

  • Home Basic、Home Premium、Ultimateエディションの Windows Vistaを使用する必要がある。
  • 少なくとも 2つのユーザーアカウント(親用の管理者アカウントと子供用の標準アカウント)をコンピュータに設定する必要がある(親や子供が 2人以上の場合は、1人ずつ個別のアカウントを作成する。保護者による制限は管理者アカウントに適用できないため、保護者による制限を適用する各子供ごとに標準アカウントが設定されていることを確認する)。
  • コンピュータのすべての管理者アカウントを、パスワードによって保護する(これは必須要件ではないが、パスワードで保護しない場合、だれでも保護者による制限を回避したり、無効にすることができる。なお、保護者による制限を管理するためのパスワード保護された管理者アカウントが 1つだけ必要となる。標準アカウントを持つ親は、もう一方の管理者アカウントを持つ親の資格情報を使用して保護者による制限を実行することができる)。

保護者による制限の構成

 保護者による制限を使用するには、コントロールパネルの[保護者による制限]を使用します([ユーザーアカウントと家族のための安全設定]カテゴリにあります)。[ユーザーアカウント制御]プロンプトに同意した後(また、標準ユーザーとしてログオンしている場合は、管理者パスワードを入力します)、図1に示す画面が表示されます。

図1●管理者アカウントがパスワード保護されていない場合、Windowsはこの画面に警告と問題を解決するためのリンクを表示する

 子供の制限を設定するには、子供のアカウントをクリックし、図2に示す[有効、現在の設定を強制します]を選択します。

図2●このウィンドウを使用すると、各子供ごとに異なる制限を設定できる