本記事は、
2004年11月22日
に発行した「情報・通信用語事典」を基に掲載しております。内容は発行時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
いずれもIEEE802.3で規格化されたLANの伝送路仕様。
10BASE2は,テン・ベース・ツー」と読む。伝送速度が10Mビット/秒,変調方式がベースバンド,セグメント長が200m(正確には185m)のものを意味する。10BASE5と同じ50Ωの同軸ケーブルを使うが,ケーブルの直径は5mmで10BASE5の約半分である(細芯同軸ケーブルあるいはThinケーブルという)。業界用語では,安価なネットワーク(Cheapernet)という俗称が使われていたが,現在は薄いネットワーク(Thinnet)とも呼ばれる。細いケーブルを使うため,曲がった部分でも敷設しやすく,また引き出し線を使わずに直接端末まで到達できる。ただ,細い分だけ減衰しやすくなり,耐雑音性も悪くなる。
10BASE5は,テン・ベース・ファイブ」と読む。伝送速度が10Mビット/秒,変調方式がベースバンド,セグメント長が500mのものを意味する。米Xerox社が開発したイーサネットに起源がある。インピーダンスが50Ωで直径12mmの太い同軸ケーブル(Thickケーブル)を幹線として使う。このため業界用語では,厚いネットワーク(Thicknet)ともいう。本格的なLANであるが,その分,壁や天井などに大規模な工事を伴うし,ケーブルもカーブの部分などがあると曲げにくく敷設が大仕事である。端末へは引き出し線(drop cable)を使うのが普通である。
10BASE-Fは,光ファイバを伝送媒体とし,IEEE802.3のプロトコルを導入するもの。 テン・ベース・エフ」と読む。光イーサネットとも呼ばれる。階層型トポロジとスター型トポロジを22段階まで重ねることが可能である 光ファイバの特性によりRFI(radio-frequency interference)の放射と干渉が除去され,セキュリティも向上し,伝送誤りも減少する。
10BASE-Tは,1990年にIEEE 802.3で規格された。「テン・ベース・ティー」と読む。伝送速度は10Mビット/秒で,変調方式はベースバンドである。電話線に似た非シールドのより対線(twisted-pair wire)をケーブルとして使う。10BASE-TのTはより対線を表している。ハブと呼ぶマルチポート・リピータを中心に置き,そこからスター状により対線を延ばして端末を接続する。10BASE5(イーサネット)と同じ10Mビット/秒の伝送速度を,ずっと軽量で引き回しが容易なケーブルで実現できる。現在,IEEE 802.3型のLANの主流となっている。