現在10代の若者は、物心がついた頃からネットが身近にある世代だ。2015年末に発表された2つの調査結果から、若者のネット利用がスマートフォン(スマホ)主体となり、パソコンの存在感が急速に減っている状況が浮き彫りとなった。
ジャストシステムの調査(図1)によると、10代のスマホユーザーの1日当たりのメディア接触時間は、「スマートフォンからのインターネット接続」が153分と最も多く、次いで「テレビ」の118分、「パソコンからのインターネット接続」が64分と続いた。スマホはテレビよりも身近なメディアになっており、この傾向は機器の保有率にも表れている。総務省の調査(図2)では、高校1年生世代のスマホの保有率が91.5%であるのに対し、パソコンは43.8%にとどまった。2013年度の調査結果と比べると、2年間で約23ポイントも低下している。
ジャストシステムの調査では、ネットメディアに対する信頼度も調査した。信頼する情報源としてテレビ(38%)、新聞(18%)にインターネット記事(8%)、LINE(6%)、Twitter(5%)が続く。雑誌/ラジオの信頼度はいずれも2%だった。
利用率の高いネットサービスはLINE(88%)、Twitter(73%)、Instagram(34%、図3)。写真共有SNSのInstagramは男女で利用率の差が大きく、男性の17%に対して女性は50%の利用率だった。利用率が4番手のFacebook(28%)は利用を中止した率も22%と高く、人気の利用サービスが移り変わりつつある様子が分かる。