画像1●岩手県の旧岩手県庁Ingress活用研究会が3月末に公表した報告書「地域活性化におけるIngressの可能性」
画像1●岩手県の旧岩手県庁Ingress活用研究会が3月末に公表した報告書「地域活性化におけるIngressの可能性」
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 岩手県は2015年4月14日、「岩手県庁ゲームノミクス研究会」を県庁内有志の研究会として発足すると発表した。メンバーは庁内で公募し、5月19日に第1回の会合を公開で開催する。昨年9月に発足し、3月末に報告書を公開して活動をいったん終えた「岩手県庁Ingress活用研究会」の後継組織。米Googleの社内ベンチャーNiantic Labs(ナイアンティックラボ)が提供するスマートフォン向けゲーム「Ingress(イングレス)」のさらなる活用だけでなく、広く「ゲームやゲーム的な考え方」を地域社会の活性化手法に取り入れることを目指す。活動期間は2016年度までとするが延長する可能性もある。

 新たに発足する岩手県庁ゲームノミクス研究会では当面、2016年に開催予定の国体・障害者スポーツ大会「希望郷いわて国体/希望郷いわて大会」でのIngressの活用研究と、県内各地で今後開催される見込みのIngress関連イベントの支援などを活動目的とする。このほか、Ingress以外のゲームとのコラボレーションや広く「ゲームフィケーション」の考え方を地域貢献活動に応用する活動なども想定する。研究会の主宰は県秘書広報室秘書広報室の保和衛 理事兼秘書広報室長兼首席調査監が引き続き務める。

 岩手県は2014年9月に岩手県庁Ingress活用研究会を発足。地方自治体のIngress活用に先鞭を付けた(関連記事:岩手県がスマホゲーム「Ingress」を観光振興などに活用)。14年11月にIngressを使ったイベントを初開催(関連記事:50人強、7グループが盛岡街歩き、岩手県のIngressイベントは「大成功」)、15年2月にもイベント開催した(関連記事:岩手県のIngress活用、次は来年2月に雪あかりイベントとコラボ)。いずれも想定を超える参加者を集めて成功させ、テレビや新聞を含む各種の報道などを通じて県のPRや好感度向上に大きく寄与したとする。

 岩手県庁の旧研究会は3月26日に活動の経緯やIngressによる地域活性化への効果などをまとめた報告書「地域活性化におけるIngressの可能性」(画像1、PDF報告書がこちらからダウンロード可能)を公表して解散しており、活動継続に向けて新たな活動母体の発足が期待されていた。

■変更履歴
当初、記事中のNiantic Labsの読みに誤字がありました。お詫びして訂正いたします。本文は修正済みです。[2015/04/14 16:00]