NTT西日本と大和ハウス工業が、ビジネスアイデアコンテスト「House de Hack!」を共同開催した(写真1)。「IoT(Internet of Things)」や生活支援ロボットなどを活用して生活を便利にするアイデアを求めるもので、開催日は、2016年1月24日(予選)と2月7日(本選)の2日間。開催地は大阪だが、東京など大阪以外の地域からも多数の参加者があった。

写真1●2月7日に開催されたビジネスアイデアコンテスト「House de Hack!」
写真1●2月7日に開催されたビジネスアイデアコンテスト「House de Hack!」
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 NTT西日本と大和ハウス工業両社は、他社との連携によるオープン・イノベーション活動を積極的に推進している。例えばNTT西日本は、事業アイデアの発案から事業化に至る一連の支援活動「Startup Factory」を進めている。大和ハウス工業は、ロボット分野において、サイバーダインの「ロボットスーツHAL」をリース・レンタル販売しているほか、セラピー用アザラシ型ロボット「パロ」、狭小空間点検ロボット「moogle(モーグル)」、難聴者とのコミュニケーション・サポートシステム「COMUOON(コミューン)」を販売、ロボットとの共存による便利な生活を追求している。

 今回のコンテストの最大の特徴は、主催両社の代表取締役を含む、事業開発などを担当する要職者が審査員として多数参加したことだ(写真2)。NTT西日本からは、代表取締役常務取締役 アライアンス営業本部長 ビジネスデザイン部長兼務の太田真治氏、取締役ビジネス営業本部長の古堅一成氏、技術革新部 研究開発センタ 所長の辻ゆかり氏、経営企画部 広報室長の秋山貴之氏、大和ハウス工業からは代表取締役専務執行役員 技術本部長の西村達志氏、執行役員 情報システム部長の加藤恭滋氏、執行役員 経営管理本部(戦略部門)経営戦略担当部長の田村哲哉氏、執行役員 技術本部総合技術研究所長、住宅事業推進部商品開発部統括部長の有吉善則氏が名を連ねた。主催者が審査員の一部に入るコンテストは少なくないが、これほど多くの要職者が揃うのも珍しい。

写真2●NTT西日本と大和ハウス工業の要職者が4人ずつ、合計8人が審査員として参加
写真2●NTT西日本と大和ハウス工業の要職者が4人ずつ、合計8人が審査員として参加
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 各氏の終了後のコメントを聞くと、「参加してくれてありがとう」「楽しかった」「表面的なニーズの裏にある課題を考えさせられた」「勉強になった」「この高いモチベーションはどこから来るのか」など、アイデアソンに参加した人たちの熱意や着眼点、アイデアに感心あるいは驚いた様子がうかがえた。

 2月7日の本選に残った8チームのうち、最優秀賞を獲得したアイデアは、チームTNKによる、“賢い”クローゼット「SMACLO」。クローゼット内の収納物を管理し、必要なものをすぐに見つけてくれるものだ。さらには、オークションサービスと連携して不要物を再活用する機能も盛り込んだ。