直井研究員(以下、直井):所長〜。また勘違いメールが届いています。

平野所長(以下、平野):どれどれ……。「このたびは、数あるメール配信システム会社の中から当社をお選びいただきまして、誠にありがとうございます。」ありがちな文面だね。これが、どうかしたの?

直井:私は、まだ選んでいません! ただ、一括資料請求サイトで問い合わせただけです!

平野:問い合わせたってことは、直井さんが選んだんじゃないの?

直井:違うんです。「ステップメール機能がある」にチェックをして、資料請求をしただけです。仕様では選んだけど、会社で選んだわけではありません。この会社の名前だって、今初めて知ったんです。いきなり、この文面でメールが届くと、すごく違和感があります。

平野:確かに、それなら明らかに勘違いだね。コミュニケーションが取れていないメールの典型だ。でも、このような、ちょっとずれている返信メールは多いんだよ。例えば、不動産会社への問い合わせで考えてみようか。

直井:グットタイミングです! 所長! 不動産会社の方から「お客さまとファーストコンタクトのメールは、どうやって書いたらいいのでしょうか」という相談がきているんです。いま使っているというテンプレートも送ってもらい、さっき目を通していたんですが、実はそのメールにも「数ある不動産会社の中から当社をお選びいただき」って書いてあったんです!これって、テンプレートか何かが出回っているんでしょうか?

平野:出回っているかは分からないけど、明らかに他社のメールを参考にしているのだろう。でも、その参考にしたメールが間違っていたら、どんどん悪いメールが増えるだけだ。

直井:ファーストコンタクトで相手に「あれ?なんか違う」って思わせてしまうのはマイナスですよね。どうしたらいいんでしょう?

平野:そんなの簡単だよ。お客さまの行動パターンと心理を考えてメールを作成すればいいんだよ。