直井研究員(以下、直井):所長〜。またですよ。最近、誤送信のニュースばっかりですね。

平野所長(以下、平野):そうだね。誤ったファイルを添付してしまった。BCCで送るべきところをCCで送ってしまった。そのような誤送信は本当に多いね。

直井:これだけ誤送信があっても、人ごとに考えている人は多いと思います。だから、また誤送信が起こってしまい、自分が誤送信をして初めて事の重大さに気付くんだと思います。

平野:日本年金機構の情報漏えいも、そうなのかもしれない。これだけ大規模な情報漏えいは珍しいからね。大きな話題になったよ。漏洩した件数って知っている?

直井:えっと……。

平野:漏洩の可能性があるのは約125万件だよ。

直井:約125万件!!

平野:全職員のITリテラシーを高めるのは難しいんだろうね。「.exe」ファイルから感染とは初歩的だよ。拡張子が「.exe」のファイルは実行ファイルとも呼ばれ、クリックしたら勝手にプログラムが起動してデータを送ったりする。

直井:その中に悪さをするプログラムが入っていたらと思うと、ゾッとしますね。

平野:直井さんだったらクリックする?

直井:しません!!信頼する人からのメールでも怖くて開けません。でも、今回はクリックしてしまったようです。どうしてでしょうか。

平野:原因は、いろいろと考えられるが、一つにセキュリティ対策の不備が挙げられる。そもそも「.exe」のファイルが送受信できることにも問題がある。最近のメールソフトは、送受信できないものが多いからね。あとは、各職員のITリテラシーの問題。過信があったかもしれない。こういった情報漏えいや誤送信で表に出てくるものは氷山の一角だ。