直井研究員(以下:直井):所長〜。久々の事件発生です! 所長がメールで送った添付ファイルが問題になっています。

平野所長(以下:平野):問題?なんのこと?

直井:所長が送った添付ファイルが受け取れないってメールが来ているんです。

平野:受け取れない?どういうことだろう。

直井:ファイルの正体を探っていますが、いっこうにつかめません。

平野:正体って大げさな。恐らく、事件はメールサーバの中で起こっているね。

直井:事件はメールサーバの中で・・・・・・。

平野:で?添付ファイルが受け取れないんだって?

直井:はい。所長が今井さんへ送った添付ファイルが受け取れないそうです。

平野:最近、私が送ったファイルは「.zip」「.pdf」「.xlsx」。そのくらいしか思いつかないよ。メールが届かない理由として、ファイルサイズが疑われる。

直井:もしかして、20MBのファイルでも添付したんですか?

平野:それはありえない。当然、メールのプロとして添付ファイルのサイズは、2MB程度に抑えている。3MBを添付するときには、必ず相手の環境をチェックしているよ。これで、ファイルサイズが大きくて受け取れなかったという線は消えるね。

直井:他に考えられる可能性ってありますか?

平野:メール自体は届いているから、アドレス間違いでもない。件名や本文に迷惑メールと認識される言葉があったのだろうか……いや、それもない。そもそも、今井さんはメールが届いていることを認識している。その状況でファイルが開けないとなると、添付したファイルに問題が……となると、添付ファイルの「.zip」が原因かもしれない……。なるほど! そっちか! 久しぶりだなぁ。この事件は。

直井:え?久しぶり?なんのことですか?

平野:ふふふ。