知ってて当然、「Σ」も関数の一つだ

 本日はいよいよ関数について話をする番だ。関数とは、一言で言うならば、あらかじめ決まっている計算手順と定義できる。そのため関数に値を入力すると、その計算手順に従って答えが返る。

 「うーむ、関数か。懐かしい響きであるなぁ」

 そういえばキミとは、以前連載した『Excel関数は60個だけ覚えなさい』『続・Excel関数は60個だけ覚えなさい』以来の付き合いだな。こういうのを腐れ縁と言うのだろう。

 「ふん、その言葉、そっくり返してやるよ」

 それはともかく、こちらExcel for iPadもかなり強力な関数機能を有している。その要点について解説するのが本日の趣旨だ。関数で最もポピュラーなものといえば、SUM関数の右に出るものはないだろう。これは指定した範囲の合計を計算する関数だ。

 本連載の『第3回 初めの一歩、Excel for iPadだけで始める表作り』で紹介したように、「数式キーボード」には、ボタン一発でSUM関数を入力できるキーがある。

 例えば、図9-1のE1にB2:B5の合計を算出したい場合、E1をダブルタップして「数式キーボード」を表示して、「Σ(オートSUM)」キーを押す。次にB2をタップして、セル右下のハンドルをB5までドラッグする。「数式バー」を見ると計算式は「=SUM(B2:B5)」になっているのが分かるだろう。[Enter]キーを押すと合計を算出できる。

「Σ」キーを大活用
「Σ」キーを大活用
図9-1 E1に「Σ」キーで合計を算出した。「数式バー」を見ると、数式が「=SUM(B2:B5)」になっているのが分かる。つまり「Σ」はSUM関数を入力するキーなのだ
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