2011年には、17%程度しかなかったタブレットは2013年には42%にまで成長したという。このままタブレットの比率が増えると、他のカテゴリを飲み込み、大きなカテゴリに成長し、それに伴ってコンピュータのフォームファクターが大きく変化する。
2011年には、17%程度しかなかったタブレットは2013年には42%にまで成長したという。このままタブレットの比率が増えると、他のカテゴリを飲み込み、大きなカテゴリに成長し、それに伴ってコンピュータのフォームファクターが大きく変化する。
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 さて、年末も近いので、そろそろ、来年どうなるか、みたいな記事を書くことにしましょう。まず気になっているのは、コンピューターの形、俗に言う「フォームファクター」についてです。

 かなり前に、世界中で、デスクトップマシンよりも、国内でいうノートPCのほうが多くなりました。そしてコンピューターとは、いわゆる「ノートPC」のようにディスプレイやキーボード、ポインティングデバイスを一体にしたもの、という感覚が普通になってきました。一般に、こうした形状は、「ラップトップ」とかその構造から「クラムシェル」といいますが、現在では、タッチ操作しやすいようにタブレットに変形する機構を持つ「ハイブリッド」やキーボード部分が分離できる「2 in 1」と呼ばれるものもあります。このような機種を、とりあえず「モバイルPC」と呼ぶことにします。モバイルPCは、その名前の通りPCの1種で、大半のものはWindowsを搭載しています。

 デスクトップ型の特徴は、移動して利用しないため、きょう体のサイズや構造に制限がないことです。いわゆる自作パソコンのように簡単なきょう体に大きなマザーボードやハードディスクといった「大きな部品」を組み合わせて、システム全体を「性能重視」や「コスト重視」として構成することも可能です。ですが、最近では、ディスプレイと一体になった「All in One」と呼ばれるような形式や小さな本体を液晶ディスプレイと組み合わせたような形のものも登場しています。

 さらに2010年以降、タブレットと呼ばれる「板のような」コンピューターが増えつつあります。こうした板のような形を「スレート」ともいいますが、移動中や移動先での利用を想定した、シンプルな形状とし、バッテリー駆動が前提です。こうしたコンピューターをオペレーティングシステムなどにかかわらず、すべて「タブレット」と呼ぶことにしましょう。具体的には、AndroidやiOSなどを採用したものやWindowsを採用したものなど、さまざまなものがあります。タブレットは、モバイルPCの1種ですが、必ずしもWindowsを採用しているとは限りません。

 一般にオペレーティングシステムとハードウエアの組み合わせを「プラットフォーム」といいます。しかし、今回は、プラットフォームには着目せず、コンピューターの物理的な形状である「フォームファクター」に着目します。