写真1 Googleの新しいメールサービスInboxは、Gmailと同じ受信トレーなどを使う、Gmailのリニューアル版。
写真1 Googleの新しいメールサービスInboxは、Gmailと同じ受信トレーなどを使う、Gmailのリニューアル版。
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 Googleの新しいメールサービスInboxは、現在WebブラウザーやAndroidアプリなどから利用できます。まだ本格的にサービスが始まっていないため「inbox@google.com」にメールを送って招待してもらうか、既に使っているユーザーにお願いして招待してもらうと使えるようになります。新しいサービスといってもInboxはGmailと同じシステムで、受信トレイやアーカイブなどは同一になります。どちらかというと「新しいメールクライアント」という感じでしょうか。

 このInboxはGmailの「優先トレイ」をさらに発展させ、メールクライアントとしてうまくまとめたものです。毎日くる大量のメールをうまく処理するのに向いています。

 Inboxの最大の特徴は、メールを読んだかどうかではなく、「処理したかどうか」で仕分けることです。返事する必要がないメールで、もう見る必要がないと思えば、処理済みとしていき、重要そうなメールには、時間をかければいいという考え方です。ソフトウエアがメール内容を理解して返事してくれるわけではないので、あくまでも人間がメール内容を判断して処理しなければならないのですが、Inboxでは、Google側の自動仕分け機能(Gmailの優先受信トレイと同じ)と、ラベル機能(Gmailのラベルとフィルターを組み合わせたもの)を使い、同種のメールをまとめることができ、読む必要がないメールを極力減らすようにしてくれます。

 Inboxのほとんどの機能は、Gmailにもあり、ほぼ同等のことができます。しかし、Gmailでは、ラベル、フィルター、アーカイブといったGmailの仕組みを理解して、これらを使いこなす必要がありました。しかし、Inboxは、表現を変えるなどして、そのあたりを少しラクにしてくれます。すでにGmailでフィルターなどを使いこなしているなら、そのままInboxに移行すれば、より便利な環境が手に入ります。

 残念なことに、Inboxはまだ正式運用ではなく、一部の表記などが英語のままになっています。もちろん、メールの読み書きに日本語を使うことは問題ありませんが、アプリの表示やメニューなどはすべて英語のままです。とはいえ、難しい英文が出るわけ出なく、単なる英単語のみなので、問題になることはないでしょう。