「Halo」は宇宙人の侵略を受けた地球が逆襲するというストーリーのFPS(First Person Shooter)ゲーム。マイクロソフトは、そのイメージに自らを当てはめているようだ。写真はXbox One版の「Halo: The Master Chief Collection」
「Halo」は宇宙人の侵略を受けた地球が逆襲するというストーリーのFPS(First Person Shooter)ゲーム。マイクロソフトは、そのイメージに自らを当てはめているようだ。写真はXbox One版の「Halo: The Master Chief Collection」
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 マイクロソフトが今年の秋に出荷を予定しているWindows 10で、同社は「逆襲」を考えているようです。というのは、Windows 10に関係するコードネームがXboxの「Halo」というゲームソフト(Halo: Combat Evolvedが正式なゲーム名で続編が出てからはHALO 1と呼ばれることもあります)に関係しているからです。以前「Cortana」の記事(マイクロソフトの音声認識機能「Cortana」から見える次の一手)を書いたときに、Windows 10のコードネームである「Threshold」が、Haloというゲームに登場する惑星の名前でもあり、Cortanaも同じくゲームに登場する、人工知能(AI)の名称であるという話をしました。

 最近になって、Windows 10には、Internet Explorerではない、別のブラウザーが搭載され、Cortanaとも統合されているという話が出てきました。その新しいWebブラウザーのコードネームは「Spartan」というようです。この「Spartan」もHaloに登場する名称です。ゲームの主人公である「チーフ」(Master Chief Petty Officer John-117)は、人工的に強化された兵士という設定で、その開発プロジェクトは「SPARTAN Program」と呼ばれており、開発された兵士達も「Spartan」と呼ばれています。また、ゲーム中では、CortanaはSpartanであるチーフをサポートするという役割を持っています。

 2つまでなら偶然ということもあるでしょうが、3つともなると、さすがに偶然ではないでしょう。さて、なぜマイクロソフトはHaloを選んだのでしょうか? 2001年に初代Xbox用に登場したHaloは、Xboxで最も売れたゲームシリーズで、海外ではXboxの普及に大きく影響を与えたゲームです。まあ、日本でいえば任天堂のゼルダシリーズみたいなもんでしょうか。Haloは、メインのシリーズだけで4作作られており、外伝的なゲームやビデオなどさまざまなスピンアウト作品があります。さらに現行のXbox One用には5作目が開発中で、これも今年の秋に出荷予定です。

 さて、このHaloの基本的なストーリーは、宇宙人の侵略で劣勢になった人類の逆襲です。宇宙空間に浮かぶ巨大なリング型の構造物(直径1万kmという惑星サイズ)を発見した戦艦「Pillar of Autumn」は、敵の攻撃を受け、戦艦のAIであるCortanaを持って主人公チーフがこのリング型構造物に降下し、敵と戦いながら、Haloの謎を解くというものです。

 おそらく、このゲームのイメージで各種のコードネームが付けられているのではないかと思われます。というのも、Windows 10のタイミングでは、大きな変化がありそうだからです。