前回は、「Google Glass(グーグルグラス)」の開発が棚上げ状態になった話題を伝えたが、それと時を同じくして実用化がいっそう進んだGoogleのプロジェクトもある。「Project Ara(プロジェクト・アラ)」だ(ITproの関連記事:Google、モジュール型スマホを今年後半にプエルトリコで試験販売へ)。

 プロジェクト・アラは、スマートフォンを組み替えパーツ(モジュール)で構成するという実験である。

 最近のスマートフォンは、機能がますます高性能化している。高性能化しすぎて、各製品に備わっている機能の大部分を使いこなしていないのではないかと感じているのは、私だけではないだろう。ひょっとすると、そんなにたくさん機能が付いていても、自分には全く無関係ないものも少なくないかもしれない。

 プロジェクト・アラは、ユーザー自身が必要なモジュールだけを選んで組み合わせ、自分にあったスマートフォンを構成できるのが特徴だ。先頃、そのプロトタイプの第2弾「Spiral 2」が発表されたが、当初のものよりもスマートですっきり、それでいて頑丈になっているようだ。

プロジェクト・アラのプロトタイプ「Spiral 2」
プロジェクト・アラのプロトタイプ「Spiral 2」
[画像のクリックで拡大表示]

 モジュールには、プロセッサ、カメラ、スピーカー、マイクロホン、GPS、加速度センサーなどがあり、今後は医療関連機能、オフィス関連機能などの特定の用途に特化したものも出てくるだろう。

 ユーザーは、自分が欲しいモジュールを選び、それをエンドスケルトンと呼ばれる土台にはめ込む。強力な磁石でしっかりととまるようになっている。新しいモジュールが出れば買い足したり、ある機能がアップグレードされれば、そのモジュールだけを入れ替えたりすればいい。カードのように友達とモジュールを交換するのも楽しいだろう。