わが家に「Amazon Echo」がやってきて約2週間がたった。期待以上の使い勝手の良さに、結構驚いている。

写真1●音声で応答するアシスタント「Amazon Echo」
写真1●音声で応答するアシスタント「Amazon Echo」
出典:米アマゾン・ドット・コム
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 ご存知の方も多いと思うが、Amazon Echoは常時インターネット接続している円筒状のデバイスである(写真1)。用途は生活のアシスタント役だ。自然言語認識機能があり、ユーザーが何でも普通の言葉で質問すれば、Amazon Echoも言葉で答えたり、買い物リストを作ってくれたりする。

 Amazon Echoはずいぶん売れていて、米アマゾン・ドット・コムのサイトには既に3万件近いレビューが載っており、評価の星の数は「4.5」と高い。アマゾンがセールすると、すぐに売り切れるという人気で、まれに見るヒット商品になっているのだ。

 いわゆるAI機能を搭載しており、「Wikipedia」に載っているようなことや明日の天気を尋ねると、ちゃんと答えてくれる。ほかにも食品や洗剤など必要なものを次々と話しておくと「買い物リスト」を作成してくれる。買い物リストはスマートフォンからチェック可能だ。

調査能力は「OK, Google」に劣るが機能性は十分

 どこまで何をしてくれるのか、いろいろ難題をふっかけてみた。するとAmazon Echoは交通渋滞の情報までは教えてくれるのだが、料理のレシピは調べてくれなかった。米グーグルがAndroidスマートフォンに搭載する音声エージェント機能「OK, Google」がレシピの読み上げまでやってくれることと比べると、まだ発展段階という感じだ。

 意外に重宝しているのは、エンターテインメント関連での利用だ。音楽はストリーミングサービス「Amazon Prime Music」にあるものをいろいろと再生してくれる。例えば「ベートーベンをかけて」と言うと、ベートーベン作曲の演奏が次から次へと流れ、「ストップして」と告げるか別の曲を指定するまで再生を続けてくれる。自分の音楽ライブラリーをAmazon Prime Musicのクラウド上に作っておくと、好みの音楽も聞けるだろう。

 AI機能を買うつもりで購入したのだが、意外にもお得感が高かったのがBluetoothスピーカーとしての機能だ。スピーカーは全方向性になっていて、音も悪くない。もちろん、スピーカーマニアの求めるような音質にはとても及ばないだろうが、キッチンに置ける小型のデバイスにしてはなかなかのものだ。

 スピーカーは、タブレットで映画を鑑賞するような時にも使える。ご飯を食べながらテーブルの上にタブレットをセットし、音はBluetoothで接続したAmazon Echoのスピーカーから聴く。大げさな設定なしに、まずまずの音響で映画が楽しめる。こういった使い方は、日本でもけっこう受けるのではないかと思う。タブレットやスマートフォンなどとの接続も簡単だ。

 取りあえず今のところはAmazon Echoに満足しているのだが、さてこれに競合するデバイスが出てくるとすれば何だろうと考えてみると、来春の出荷を予定している家庭用ロボットの「Jibo」がそれになるだろう。