ここ数年で急激に普及したスマートフォンとタブレットによって、ネット上の情報を見るためのユーザーの利用スタイルは大きく変化した。肌身離さず持ち歩き、家の中でも移動中でも気にせず使えることから、一日の中でモバイル機器を利用する比率はますます高まっている。業務効率化のために、スマートフォンやタブレットを導入する企業もますます増えている。国内を代表するメーカーだったソニーも、パソコン事業からの撤退を決めた。

 パソコンはその役目を終え、消えてしまうのか――。実際は、統計データを見ると、少なくとも今後数年はそうならない。調査会社IDC Japanによると、2013年の国内パソコン出荷台数は1562万台。2014年予測はWindows XPサポート終了の反動などで1344万台と大幅に減る。ただ、その後はほぼ横ばいで2018年予測でも1351万台を維持する。一方のタブレットは2013年の792万台から2018年の予測は1020万台で、パソコンの台数は超えないという見通しだ。「ユーザーがパソコンを利用する時間は減っているものの、文書作成などプロダクティビティを発揮する業務にはパソコンが依然として必要とされる」(IDC Japan)ためである。