携帯音楽プレーヤーやスマートフォンの普及で、音楽はますます身近な存在となっている。同時にそれは、そこで常用されている音が、多くの人にとっての新たな判断基準となりつつあることを意味している。では、もはやCDや、CDを上回るとされるハイレゾ音源は現代において無用な存在なのか?それとも、音の良しあしが、音楽の感動をも左右するのか――読者の代表に参加してもらい、実際に体験してもらった。

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ビートルズが、イーグルスが最高音質でよみがえる!

 PCオーディオの魅力の一つは、CDの音質を超える高品質な「ハイレゾ音源」を楽しめる点にある。だが、多くの人がiPodなどで親しんでいるMP3やAACなどの圧縮音源と、どれだけの差があるのだろうか。CDとハイレゾ音源の差なども、果たして聴き分けられるのだろうか。

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 そこで音楽を愛する一般読者3人(プロフィールは前ページ参照)と共に、デジタルメディア評論家の麻倉怜士氏の視聴室を訪問し、楽曲フォーマットの違いによる音質の差を体験した。

 今回はCDからリッピングしたFLAC(フリーの可逆圧縮方式)音源、同じ音源から変換したMP3音源(約160kbps)、楽曲配信サイトなどから入手したFLAC形式のハイレゾ音源を比較した。

試聴体験参加者
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