Wi-Fi利用主体のスマートフォンユーザーにピッタリ!

 「スマートフォンに乗り換えたいが、月々の維持費が高すぎる…」。そんなユーザー待望のプランが続々と登場している。100k~128kbpsと低速ながら、月額980~1380円程度と通常のデータ定額プランの4分の1から5分の1程度で利用できる驚きのプランだ。

 スマートフォンの利用者は、使い放題のパケット定額制を契約するのが一般的。その月額利用料金は6000~7000円程度と、従来の携帯電話より1000~2000円程度割高になることが多い。月額利用料金が高くなるため、スマートフォンへの乗り換えを躊躇(ちゅうちょ)している人は少なくないだろう。そんな人向けに登場したのが冒頭の「低速」「格安」のデータ通信専用プランだ。

 格安通信プランは、データ通信ベンチャーの日本通信が2011年6月にイオンと組んで提供したのが始まり。100kbpsと遅いが月額980円という低価格が受けて、スマートフォンの先進ユーザーから注文が殺到した。

 このヒットを受け、携帯電話最大手のNTTドコモも、今年3月から128kbpsで月額1380円(9月末まで申し込みのキャンペーン価格)の「定額データプラン128K」を開始する。日本通信のサービスと異なり、2年契約やプロバイダー料金が別途必要となるが[注2]、それでも総額では月額1500円程度しかかからない(図1、図2)。

図1 スマートフォンを利用するには、データ定額プランが必須。一般に基本料金などを加算すると、月額6000~7000円程度になる。NTTドコモが新たに提供する新プランなら、速度は遅いが月額1500円程度で済む(キャンペーン期間)
図1 スマートフォンを利用するには、データ定額プランが必須。一般に基本料金などを加算すると、月額6000~7000円程度になる。NTTドコモが新たに提供する新プランなら、速度は遅いが月額1500円程度で済む(キャンペーン期間)
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図2 低価格のデータ定額サービスの先駆けとなったのが日本通信の「b-mobile SIM[イオン専用]プランA」。NTTドコモのサービスより下りの速度が遅いが、価格は安く、プロバイダー料金もかからない[注3]
図2 低価格のデータ定額サービスの先駆けとなったのが日本通信の「b-mobile SIM[イオン専用]プランA」。NTTドコモのサービスより下りの速度が遅いが、価格は安く、プロバイダー料金もかからない[注3]
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 この手のプランは安いだけに、“制約”もある。1つは、データ通信専用の料金プランであること。音声通話を必要とするなら、従来の携帯電話を音声通話専用として持ちつつ、スマートフォンはデータ通信専用にするという“2台持ち”にする必要がある。

 通信速度が低速なだけに、快適に使えるサービスも限られる。動画の視聴やソフトのダウンロードに利用するのは厳しい。メールやツイッターなど、テキストベースのサービス向けと考えたほうがいいだろう。

 だが、最近では自宅や勤務先はもちろん、出先でもWi-Fi(無線LAN)が使える環境が増えている。ソフトのダウンロードなどの“重い”作業は、Wi-Fiで実行し、移動中はメールをチェックできれば十分という人は少なくない。こうしたユーザーには最適なプランだ。


[注1] 申し込み月から最大13カ月間適用
[注2] 9月末までに申し込むと、キャンペーンでプロバイダー料金も期間限定で無料になる。mopera U Uスーパーライトプランは、2012年8月提供予定
[注3] SIMロックが解除された端末で利用可能。マイクロSIMの端末では使えない