個性的な製品ラインアップでお馴染みのASUSから、強烈なインパクトを放つ新製品「Eee Pad Transformer TF101」が登場した。一見するとモバイル向けノートパソコンだが、搭載されているOSはWindowsではなくAndroid。しかも、キーボードと液晶ディスプレイを分離できるという、これまでにない新しい利用スタイルを提案している。

 両方をドッキングして使うときは、通常のノートパソコンと同様に快適な文字入力ができ、分離して使えばタブレット端末としてどこでも簡単に持ち運べる。その名の通り、ノートからタブレットへと瞬時にtransform(形を変える)できるのが、この製品の最大の特徴だ。

OSにAndroid 3.0を搭載したEee Pad Transformer TF101。液晶側の本体、モバイルキーボードドックのセットで5万9800円。
OSにAndroid 3.0を搭載したEee Pad Transformer TF101。液晶側の本体、モバイルキーボードドックのセットで5万9800円。
[画像のクリックで拡大表示]

合体した状態はノートパソコンそのものだ。
合体した状態はノートパソコンそのものだ。
[画像のクリックで拡大表示]

 タブレット本体は、強力なデュアルコアCPUと抜群の携帯性能を備え、Androidタブレットの中でも高い実力を備える。さらに、キーボードとドッキングすることで、Windowsパソコンに迫る入力性能、拡張性、互換性が得られる。タブレットとノートパソコンを融合させ、両方を“イイトコどり”したバランスの良い製品である。

 このTransformer TF101の登場により、かつて隆盛を誇ったネットブックもいよいよ存在意義を失うのではないだろうか。この製品は価格面でネットブックと真正面からぶつかるが、両者の実力差は歴然としている。ネットブックには「起動が遅い」「バッテリーが持たない」といった致命的な欠陥があるが、Transformer TF101はわずか数秒で起動し、バッテリーは16時間も持つ。その差はあまりに大きく、もはや勝負にならない。今回は、このエポックメーキングな機種をじっくり検証していこう。