個性的な製品を次々とラインアップするASUSからクールなデザインのノートパソコン「G53Jw」が登場した。同社の製品ラインアップの中では「Republic of Gamers」というゲーム向けブランドに位置付けられており、強力なグラフィックスに3D機能とエンターテインメント装備が充実している。一方、ステルスデザインと銘打ったボディーはマットブラックで統一され、従来のようなゲーム向けマシンらしい派手さはない。今回はこの個性的なマシンを細部まで見ていきたい。
まずは外観から見ていきたい。ボディーは「ステルスデザイン」というステルス戦闘機からインスパイアされた独特なデザインを採用している。艶のないマットブラックの塗装、エッジの効いた多面体形状、背面に開いた横長の通気口。こういったところは米ロッキード・マーティンのステルス戦闘機「F-117」を意識したと思われる。
実際のステルス戦闘機は「レーダーに察知されない」「夜間に目視しにくい」など実用的な要請を受けてデザインされたものだが、本機のデザインはどうか。まず艶のないマットブラックという色だが、室内照明を反射しないという意味では大きな利点と言える。特に液晶ベゼルが目立たないことで、ゲームや映画の画面に集中できるのもうれしいところだ。背面の左右に配置されたエンジン噴射口のような穴は、実際に排気口となっている。左右それぞれに冷却ファンが搭載されており、本体内で発生した熱を強力に排気する機構である。
側面から見ると先端に向けて細くなっているが、こちらも実用面を意識したところだ。キーボード、パームレスト共に約5度の傾斜がかかっており、長時間操作しても疲れにくい。ただ単に戦闘機をまねた「尖ったデザイン」ではなく、人間工学に基づいた使いやすい「実用デザイン」なのである。