BlackBerry Curve 9300を入手したので、そのレポートをお届けします。

 Curveシリーズはカジュアルなモデルで、Boldシリーズの下位の位置付けとなります。ただスペックを比べてみると、Bold 9700を上回るところもあります。Curve 9300の方が発売時期が最近なので、従来製品となるBold 9700より進んだ部分もあります。

BlackBerry Curve 9300。基本的なスタイルはBoldと同じだ。
BlackBerry Curve 9300。基本的なスタイルはBoldと同じだ。
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Curve 9300とBold 9700を並べてみた。サイズはほとんど変わらず、デザインにも共通点が多い。
Curve 9300とBold 9700を並べてみた。サイズはほとんど変わらず、デザインにも共通点が多い。
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 例えば無線LANは、Curve 9300がIEEE802.11nにも対応しているのに対して、Bold 9700は、IEEE802.11b/gのみにしか対応していません。ただし、バッテリー容量や背面のカメラ機能には、明確なスペック差があります。きょう体のサイズはほとんど変わらないのに対して、Boldには1500mAhのバッテリーが搭載されていて、1150mAのCurve9300よりも長時間の待ち受けや通話が可能です。

 スペックは、少し劣る部分もあるのですが、実売価格を見るとBold 9700が2万数千円程度なのに対して、Curve 9300は2万円を切っています。これから個人でBlackBerryを使うという場合には、十分選択肢に入る製品でしょう。

 最近では、BlackBerryのInternetサービスの使用料金が下がり、かつSPモードによる旧iモードメールアドレスの利用も可能となりました。また、BlackBerry付属のメールソフトで、絵文字も表示できるようになりました。普通の携帯電話から移行して、初めてBlackBerryを使うなら、Curve 9300は向いているでしょう。

本体上部には、「前へ」「再生/ポーズ」「次へ」の3つのボタンがある。これでメディア機能の制御が可能だ。
本体上部には、「前へ」「再生/ポーズ」「次へ」の3つのボタンがある。これでメディア機能の制御が可能だ。
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バッテリーカバー内部には、SIMスロット(バッテリーの下)と、マイクロSDカードスロットがある。マイクロSDカードスロットは、バッテリーを外さなくてもアクセス可能だ。
バッテリーカバー内部には、SIMスロット(バッテリーの下)と、マイクロSDカードスロットがある。マイクロSDカードスロットは、バッテリーを外さなくてもアクセス可能だ。
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 サイズは、Blod 9700とほとんどかわりません。搭載バッテリーが小さくなっている、キーボード部分などのきょう体デザインが簡略化されていることなどから、重量は軽くなっています。

 低価格製品の位置付けですが、外観が「安っぽい」ということはありません。さすがにBold 9700と並べて比較すれば違いはありますが、単体でみれば、十分な質感があります。Boldの側面にあったクレードル用充電端子は無くなっており、オプションにもクレードルは用意されていません。

 外観で最も違いがあるのはキーボードです。Curve 9300のキーボードはキートップの間が開いたタイプで、8707hに似ています。押してみると、Bold 9700よりもクリックが強く感じます。構造上の違いか、Curve 9300の方が縦方向のキーピッチが長くなっていますが、押しやすさに大きな差はありません。ただ、キーとキーの間が空いていて、キートップ自体もBold 9700より高いので、押しやすく感じることもあるでしょう。

 側面のボタンは、きょう体と一体になっており、きょう体が盛り上がったようになっています。全体にゴムのような柔らかい素材をかぶせてあり、ボタン自体はその内側にあるのだと思います。

 本体上部には3つのボタンがあり、これを使ってメディア機能を制御できます。前、再生/ポーズ、次の3つで、中央の「再生/ポーズ」ボタンを長押しすると、画面が消えて、キーボードロックしてスタンバイ状態になります。Curve 9300には、ケース(ホルスター)が付属しないので、ポケットやバッグに入れておく場合には、この機能を使うことになるでしょう。背面はカメラがありますが、LEDフラッシュはありません。

右側面には、ヘッドセット端子(ステレオヘッドホン端子兼用)、マイクロUSBコネクター、その下には左サイドボタンがある。
右側面には、ヘッドセット端子(ステレオヘッドホン端子兼用)、マイクロUSBコネクター、その下には左サイドボタンがある。
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本体の左側には、ボリュームと右サイドボタン(カメラボタン)がある。写真右側に見えるのは、ストラップホール。
本体の左側には、ボリュームと右サイドボタン(カメラボタン)がある。写真右側に見えるのは、ストラップホール。
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 Bold 9700のバッテリーケースカバーはプラスティックでしたが、革のような手触りの素材が貼ってあり、全体を下にスライドさせて取り外していました。これに対して、Curve 9300は、プラスティックのまま、つめで固定するタイプ。背面下にある窪みに指先の爪をかけて「カパッ」とはずします。

 画面サイズはどちらも2.4インチです。正確には、Curve 9300の方が0.02インチ大きいのですが、見た目にはほとんど違いが分かりません。画面解像度は違うので、Bold 9700と比べると画面は粗い感じがします。Bold 9700が480x360ドットなのに対して、Curve 9300は320x240ドット。横方向で1.5倍、縦方向では倍も解像度が違います。

 パッケージの付属品としては、本体、バッテリー以外には、USBケーブル、ACアダプター、ヘッドセット(イヤホンマイク)などがあります。前述のようにホルスターは付属しません。

 ACアダプターは小型で、従来よりもコンパクトな形状になっています。USBコネクターで接続します。ACアダプターだけを持ち歩けばよく、充電時には汎用のマイクロUSBケーブルを使えます。

 次回は、Curve 9300のソフトウエアについてレポートします。

付属のACアダプター。コンパクトな作りで、マイクロUSBケーブルを接続して利用する。ケーブルが分離できるので持ち運びに便利だ。
付属のACアダプター。コンパクトな作りで、マイクロUSBケーブルを接続して利用する。ケーブルが分離できるので持ち運びに便利だ。
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Curve 9300の画面。
Curve 9300の画面。