一辺の長さが10cmに満たない小さな黒い箱が、テレビの楽しみ方を大きく広げる--。アップルは2010年11月、2カ月前に米国でデビューしたばかりの第2世代「Apple TV」を日本でも発売した。同時に、iTunes Storeでは映画のレンタル・購入サービスもスタート、テレビの前に座りリモコンを操作するだけで、お好みの映画が視聴できるようになった。年末年始を控え、何かとテレビの前で過ごす時間が長くなるこの季節。Apple TVは、慣れ親しんだその視聴スタイルをどのように変えてくれるのか、その使い勝手とインパクトを改めてレビューする。

 Apple TVは、ネット上やパソコン内にあるコンテンツをテレビで楽しむためのデバイスだ。iTunes Storeでレンタルした映画や、YouTubeの映像、パソコンの中に保存した動画や音楽といったコンテンツをテレビに映して楽しめる。

 Apple TVを使うためにはテレビとインターネット接続が必要となる。テレビとの接続はHDMIのみ。音声用に光デジタル音声出力端子も搭載する。LANの方は、IEEE 802.11n対応の無線LANを搭載するほか、有線での接続も可能だ。本体内にストレージを搭載せず、映像や音楽はすべてストリーミングでの再生となる。IEEE 802.11bでも利用は可能だが、回線速度は速ければ速いほど快適に利用できる。

米国での発売から遅れること2カ月。iTunes Storeでの映画配信サービス開始に合わせて国内でも発売された「Apple TV」。製品名でTVとうたいつつ、テレビチューナーを内蔵しない小さなボックスが、テレビの世界をどう変えていくのか?
米国での発売から遅れること2カ月。iTunes Storeでの映画配信サービス開始に合わせて国内でも発売された「Apple TV」。製品名でTVとうたいつつ、テレビチューナーを内蔵しない小さなボックスが、テレビの世界をどう変えていくのか?
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