11月8日、NTTドコモの新製品発表会で「BlackBerry Curve 9300」が発表されました。Curve 9300は、現行の9700の廉価版という位置づけです。

BlackBerry Bold 9700の本体。発表会の会場で撮影した(以下、同じ)。
BlackBerry Bold 9700の本体。発表会の会場で撮影した(以下、同じ)。
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 発表会会場で説明員に9700との違いを聞いたところ、液晶をQVGAにして、外装もコストダウンしてあるとのこと。本体上部には音楽再生用のボタンがあり、スマートフォンとしてだけでなく、音楽プレーヤーとしても使えます。手軽に購入できるスマートフォンとして展開されているようですが、日本での扱いがどうなるかは、これから決まるというところでしょう。

 廉価版ではありますが、スペックをみると9700に比べて魅力的なところもあります。無線LANが802.11nにも対応しており、Bluetoothは、同じv2.1ながら、EDR(Enhanced Data Rate。非対称通信だと2Mbps程度まで高速化できる)に対応しています。最近では、家庭用でも11n対応の無線LANルーターが一般的になっているので、自宅でも高速通信が使えるのは便利です。重量も軽くなっています。スペック上の重さの違いは20g弱ですが、実際に手に持つと、9700はみかけの大きさから想像する以上のずっしりとした重さを感じますが、9300は中身が空じゃないか思ってしまうぐらい軽く感じます。ポケットなどに入れたときの感じも全然違います。

BlackBerry Bold 9700(左)とCurve 9300。縦横のサイズは同じ。Curveの方が全体的に丸みを帯びたデザインだ。
BlackBerry Bold 9700(左)とCurve 9300。縦横のサイズは同じ。Curveの方が全体的に丸みを帯びたデザインだ。
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Curve 9300の背面。カメラはBold 9700と同じ位置にあるが、フラッシュ(LEDライト)がない。
Curve 9300の背面。カメラはBold 9700と同じ位置にあるが、フラッシュ(LEDライト)がない。
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Curve 9300の本体上部。ここに音楽再生制御用のボタンがある。
Curve 9300の本体上部。ここに音楽再生制御用のボタンがある。
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Curve 9300の本体左側面。ヘッドホンジャック、USBコネクター、左サイドキーがある、配置はBlod 9700と同じ。
Curve 9300の本体左側面。ヘッドホンジャック、USBコネクター、左サイドキーがある、配置はBlod 9700と同じ。
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Curve 9300の本体右側面。左から音量増、音量減、サイドキー。配置はBold 9700と同じだが、筐体と一体化している。
Curve 9300の本体右側面。左から音量増、音量減、サイドキー。配置はBold 9700と同じだが、筐体と一体化している。
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キーボード部分のアップ。Bold 9700と違い、キートップはすべて独立している。テンキー部分がグレーになっているのは分かりやすい。タッチは、Bold 9700に比べて柔らかい。
キーボード部分のアップ。Bold 9700と違い、キートップはすべて独立している。テンキー部分がグレーになっているのは分かりやすい。タッチは、Bold 9700に比べて柔らかい。
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液晶部分。液晶サイズは、Bold 9700と同じだが、解像度が半分(480×320ドットから320×240ドット)になっている。
液晶部分。液晶サイズは、Bold 9700と同じだが、解像度が半分(480×320ドットから320×240ドット)になっている。
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SPモード相当のサービスが開始

 Curve 9300の発売に合わせ、BlackBerryでもSPモード相当のメールサービスが利用できるようになります。SPモードは、現在のiモードメールのように絵文字付きのメールが利用できるサービスです。実際には、現在のBlackBerry Internet Service(BIS)経由でのアクセスなので、厳密には専用のアクセスポイントを使うSPモードではないのですが、課金の都合上、SPモードに加入するという形になるそうです。

 サービスに加入し、専用ソフトをインストールすることで、絵文字などが利用できるようになるとのことです。iモードからのメールを受信したけれど、絵文字が見えなくて意味が分からないということはなくなりそうです。

 BISの料金も改定する予定がありそうです。実際、Androidなど他のスマートフォン向けのSPモードは、iモード契約やMopera Uとの組み合せで割り引きが行われています。たとえば、iモード契約があるなら、負担なしでSPモードを契約することが可能になっています。おそらくSPモードとBISを合わせてセット割引のような形で負担増を軽減するようなものになるのではないかと思います。

 SPモードを使ったiモードユーザーとのやりとりは、家族間無料メールの対象外になります。スマートフォン側は、パケホーダイなどの割引サービスを併用していれば問題ありません。注意するのは、iモード側から送信するメールで、SPモードのメールアドレス宛(iモードと同じく@docomo.ne.jpとなる)が、家族間であっても無料にならない点です。

 これまで、同じスマートフォンとはいいながらドコモの製品群の中でポジションが違っていたBlackBerryですが、SPモード相当機能の導入で、他のスマートフォンと同じようなサービスが利用できるようになりました。