iPadは、かつてなかった製品だけに、どのジャンルに含めるのか微妙なところだ。サイズを見ればパソコンと言えそうだが、OSはiPhoneと同様で、今後は家電向きに展開するといわれている。つまり、パソコンとは別物であることは間違いないのだ。確かに、アプリの充実ぶりは素晴らしいのだが、パソコン向けのアプリは利用できない。逆にスマートフォンとして考えると、通話ができないという大きな違いが目立つ。電子ブックリーダーとしての役割も十分に担っているが、それだけの専用ツールでもないから悩ましい。
パソコンを利用しているユーザーが2台目、3台目として購入するなら、メールのチェックや送受信、Webの閲覧など、ネットブックのように使う場面がメインとなるだろう。Webページの閲覧では、Flashに対応しないなどの欠点もあるが、レスポンスが良いのでパソコンよりも快適に感じる場面も少なくない。一方で、書類を作成するような作業では、パソコンには、とうていかなわない。
液晶は非常に美しいが、本体は意外に重い
iPadの液晶は、9.7型とネットブック並みのサイズで、IPSタイプを採用。あきれるほどに美しく、フォトフレームとして利用しても予想を超えた画質である。タッチ操作が中心になるので、指紋で画面が汚れるのが欠点だが、こればかりは致し方ないだろう。
残念なのが、意外に重いこと。Wi-Fiモデルでも680gで、Wi-Fi+3Gモデルは730gという重さだ。もちろん、パソコンと比べれば軽いのだが、両手で持ってゲームを楽しむときにも疲れを感じそうだ。また、液晶はむき出しなので、そのまま持ち歩くのは危ない。かばんの中でも、固いものがぶつかったりすると割れてしまう危険性をはらんでいるので、カバーやケースが必須だ。