2010年3月16日に富士通が発表したネットブック「FMV-BIBLO LOOX M モモエリスペシャルコラボレーションモデル」(以下、モモエリモデル、写真1)。ピンクのきょう体に大ぶりのハートをあしらったデザインは、従来の富士通のパソコンとは一線を画す。モデルとして、またオリジナルドレスの企画・販売を手がける会社Moeryの社長として、若い女性に人気の桃華絵里さんとコラボレーションすることで、女性の「かわいい」に応えるパソコンを目指した結果だ。

写真1 「FMV-BIBLO LOOX M モモエリスペシャルコラボレーションモデル」。外観も中面もピンク一色。天板には大振りのハートがいっぱい。実勢価格は標準モデルより約5000円高い6万4800円。3000台限定で店頭販売する
写真1 「FMV-BIBLO LOOX M モモエリスペシャルコラボレーションモデル」。外観も中面もピンク一色。天板には大振りのハートがいっぱい。実勢価格は標準モデルより約5000円高い6万4800円。3000台限定で店頭販売する

 ただ、このデザインに仕上げるまでには、富士通の開発・設計担当者、デザイン担当者の隠れた苦労があった。その過程はまさに綱渡り。富士通の担当者をして「奇跡の1台」と言わしめたほどだ。後編では、富士通の開発陣に聞いた「モモエリモデル」誕生の裏側を紹介する。