無料で利用できるウイルス対策ソフトの日本語版が相次いで公開されている(表)。2009年後半には、マイクロソフトなどから3種類の対策ソフトがリリースされた(下図)。
これらの製品は、最低限のセキュリティを提供することが目的。有料製品と比べれば機能は少なく、利用環境やユーザーサポートなどに制限がある。だが、ウイルス対策機能に絞れば、有料製品と同等の性能を備えているとするメーカーは少なくない。「費用をかけたくないので、対策ソフトを使っていない」ユーザーは、利用を検討する価値がある。
無料で利用できるウイルス対策は、これまでも存在した。その一つは、市販されているウイルス対策ソフト(セキュリティ対策ソフト)の評価版(試用版)。パソコンにプリインストールされることが多く、対策ソフトメーカーのサイトから自由にダウンロードできる。有料製品と同じ機能を持つものの、有効期限が設けられていて、多くは30日で利用できなくなる。このため、継続的なウイルス対策には利用できない。
対策ソフトメーカーなどが提供するオンラインのウイルス検査サービスも、多くが無料である。Webブラウザーで検査用のサイトにアクセスすると、検査プログラムが一時的にダウンロードされて、ハードディスクにウイルスが潜んでいないかどうかをチェックする。このサービスの欠点は、リアルタイム検出ができないこと。「パソコンに常駐して、実行されそうになったウイルスをリアルタイムで検出する」といったことはできない。