卓上に置ける小型で静かなPC─。誰もが一度は挑戦したい構成だが、実際には冷却の難しさから使えるCPUは限られていた。しかし、高性能で消費電力が低いIvy Bridge版のCore i3シリーズが登場した今なら、性能に妥協せずに小型静音PCが組める。パーツ選びから組み方の工夫まで、じっくり紹介しよう。

奥行きが短めで設置面積が狭いキューブ型のPCケースを使用。ただ、大型CPUクーラーを取り付けるために、拡張ベイは全て利用できない状態になってしまうのがやや残念だ。
奥行きが短めで設置面積が狭いキューブ型のPCケースを使用。ただ、大型CPUクーラーを取り付けるために、拡張ベイは全て利用できない状態になってしまうのがやや残念だ。
[画像のクリックで拡大表示]
注目1

空気の自然循環を促す構造が重要
ただでさえ内部に熱がこもりやすい小型ケースでファンレス構成にチャレンジするなら、内気と外気が自然循環しやすい構造でなければならない。PCケースの通気穴の位置や、CPUクーラーの構造にも十分な検討が必要だ。

注目2

大型CPUクーラーをどう組み込むか
ファンレスで安定して動作するためには、大型のCPUクーラーは必須になる。しかし、内部が狭い小型ケースに大型CPUクーラーを組み込むのは至難の業。今回は電源をACアダプターに変更することで、そのスペースを確保した。

注目3

CPUは低消費電力版をチョイス
組み込むCPUは発熱の目安となるTDP(実使用上の消費電力)が35Wと、ノートPC用並みに低いCore i3-3220Tを選んだ。Web閲覧や書類作成など、一般的な作業をする程度なら十分以上の性能を備えている。

今回のテーマに合ったPCケースやACアダプター型の電源ユニットは、選択肢が非常に少ない。その一方で、マザーボードは自由度が高い。高機能なマザーボードでインターフェース類を強化するのも面白い選択だ。
今回のテーマに合ったPCケースやACアダプター型の電源ユニットは、選択肢が非常に少ない。その一方で、マザーボードは自由度が高い。高機能なマザーボードでインターフェース類を強化するのも面白い選択だ。