MS-IMEでは「抑制単語」と呼ばれる特殊な単語を登録できる。これは、変換できない単語のことだ。例えば、通常の文章であれば「たっきゅうびん」→「宅急便」と変換しても特に問題ないだろう。しかし、「宅急便」は商標であり、一般名詞ではない。したがって、文書の提出先によっては、「宅急便」という単語を使うと相手の心証を害してしまうこともないとは言えない。このような場合に、「宅急便」という単語を「抑制単語」として登録しておくと、変換されなくなる。

 その他にも、ライバル会社の商品名を不用意に使ったり、社内でタブーになっている言葉を文書中で使ったりというトラブルを避けたいときも、こうした単語を「抑制単語」として登録しておくと効果的だろう。

 ここでは、「宅急便」という単語を抑制単語として登録する手順を紹介する。

読みを入力する。ここでは「たっきゅうびん」と入力する
読みを入力する。ここでは「たっきゅうびん」と入力する

スペースキーを押して「宅急便」に変換する
スペースキーを押して「宅急便」に変換する

もう一度スペースキーを押して候補のウィンドウを表示する
もう一度スペースキーを押して候補のウィンドウを表示する

[↑]キーを押して「宅急便」を選択する
[↑]キーを押して「宅急便」を選択する

[Ctrl]+[Delete]キーを押す。すると、このようなメッセージが表示されるので、[はい]をクリックする。これで「宅急便」が変換できなくなる
[Ctrl]+[Delete]キーを押す。すると、このようなメッセージが表示されるので、[はい]をクリックする。これで「宅急便」が変換できなくなる

再び「たっきゅうびん」と読みを入力し、スペースキーを押して変換する
再び「たっきゅうびん」と読みを入力し、スペースキーを押して変換する

候補に「宅急便」が出てこなくなった
候補に「宅急便」が出てこなくなった

 なお、上記の操作では、「宅急便(たっきゅうびん)」が「抑制単語」という品詞で登録される。登録された状態は、辞書ツールで確認可能だ。

言語バーの[ツール]ボタンをクリックし、メニューの[辞書ツール]をクリックする
言語バーの[ツール]ボタンをクリックし、メニューの[辞書ツール]をクリックする

辞書ツールが起動し、「宅急便(たっきゅうびん)」という単語が「抑制単語」として登録されていることが確認できる。再び変換できるようにするなら、[Delete]キーを押して削除すればよい
辞書ツールが起動し、「宅急便(たっきゅうびん)」という単語が「抑制単語」として登録されていることが確認できる。再び変換できるようにするなら、[Delete]キーを押して削除すればよい
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 なお、「抑制単語」が利用できるのはMS-IMEだけだ、MS-IME 2007では、なぜか抑制単語の機能はなくなっている。