漢字の送り仮名は、内閣告示の「送り仮名の付け方」(1973年)に定められている。そこでは、「本則」と呼ぶ基本的な送り方の他に、表記することが許された「許容」という送り方も定められている。

 例えば、「終わる」は本則だが「わ」を省略した「終る」も許容されている。また、「表す」は本則だが、「わ」を入れた「表わす」も許容されている。つまり、この2つの言葉の場合、本則と許容は次のようになっている。

[本則]終わる表す
[許容]終る表わす

 MS-IME/MS-IME 2007の初期設定では、読みを変換した際には、「本則」と「許容」の両方の候補が表示される。次は、MS-IME 2007で「あらわす」という読みを変換したところだ。

MS-IME 2007の初期設定で「あらわす」を変換した。本則の「表す」と「許容」の「表わす」の両方が候補として表示されている
MS-IME 2007の初期設定で「あらわす」を変換した。本則の「表す」と「許容」の「表わす」の両方が候補として表示されている
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 この設定を変更し、次のように本則の送りがなを持つ候補だけを表示させることも可能だ。送りがなを本則で統一するのであれば、この方が間違いがない。

送りがなを「本則」だけにすると、本則の候補だけが表示される
送りがなを「本則」だけにすると、本則の候補だけが表示される
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 以下では、MS-IME/MS-IME 2007それぞれについて、「本則」の候補だけが表示されるようにする設定を紹介しよう。

◆MS-IMEでの操作

言語バーの[ツール]ボタンをクリックしてメニューを開いたら、[プロパティ]を選択する
言語バーの[ツール]ボタンをクリックしてメニューを開いたら、[プロパティ]を選択する

プロパティのダイアログボックスが開いたら、[変換]タブの[送りがなとかな遣いの基準]で[本則]を指定して[OK]ボタンをクリックする
プロパティのダイアログボックスが開いたら、[変換]タブの[送りがなとかな遣いの基準]で[本則]を指定して[OK]ボタンをクリックする
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◆MS-IME 2007での操作

言語バーの[ツール]ボタンをクリックしてメニューを開いたら、[プロパティ]を選択する
言語バーの[ツール]ボタンをクリックしてメニューを開いたら、[プロパティ]を選択する
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プロパティのダイアログボックスが開いたら、[変換]タブの[詳細設定]ボタンをクリックする
プロパティのダイアログボックスが開いたら、[変換]タブの[詳細設定]ボタンをクリックする
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表示された[変換]ダイアログボックスの[送りがなとかな遣いの基準]で[本則だけにする]を指定して[OK]ボタンをクリックし、もとのダイアログボックスに戻ったら[OK]ボタンをクリックする
表示された[変換]ダイアログボックスの[送りがなとかな遣いの基準]で[本則だけにする]を指定して[OK]ボタンをクリックし、もとのダイアログボックスに戻ったら[OK]ボタンをクリックする
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