Excelでは複数のブックを同時に開くことができる。見積書を作成するとき、見積書のテンプレートと在庫表、それに取引先のブックを同時に開くことがあるだろう。そうして同時に開いているブックを、一気に保存して閉じるにはどうしたらいいだろうか。もちろん、Excel自体を終了させれば、そのとき開いているブックも保存して閉じることが可能だ。しかし、引き続きExcelで作業を行うのなら、再びExcelを起動しなければならない。Excelは終了させないで、ブックだけを閉じることはできないのだろうか。

 実は簡単にできる。Excelには「すべて閉じる」というコマンドが用意されている。しかし、このコマンドは通常では表示されない。Shiftキーを押しながら「ファイル」メニューをクリックしたときだけ表示される隠しコマンドなのだ。

図1 普通に「ファイル」メニューを開いたところ。「すべて閉じる」コマンドは表示されない
図1 普通に「ファイル」メニューを開いたところ。「すべて閉じる」コマンドは表示されない
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図2 Shiftキーを押しながら「ファイル」メニューを開いたところ。通常の「閉じる」コマンドが「すべて閉じる」コマンドになる
図2 Shiftキーを押しながら「ファイル」メニューを開いたところ。通常の「閉じる」コマンドが「すべて閉じる」コマンドになる
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 「すべて閉じる」は、その名の通り、現在開いているすべてのブックを閉じる機能だ。もちろん、まだ保存していないブックは、個別に保存するかどうかの確認が表示される。

 Excelには、こうした隠しコマンドが他にもある。たとえば、Shiftキーを押しながら「編集」メニューをクリックすると「図のコピー」や「図のペースト」「図のリンクをペースト」などの隠しコマンドが表示される。なお、隠しコマンドが存在するのは「ファイル」メニューと「編集」メニューだけだ。