MS-IME/MS-IME 2007には、「カタカナ英語辞書」と呼ばれる辞書が用意されている。この辞書を使うと、次のような変換ができる。

にゅーよーく → New York
せきゅりてぃ → security
まうす → mouse/mouth

 要するに、カタカナ表記の言葉を対応する英単語に変換できるのである。英単語をスピーディに入力したいときはもちろん、英単語のつづりを忘れた場合、例えば「コンプライアンスのつづりは……?」といったときでも、この機能を知っていれば簡単に調べることができる。次は変換の例だ。

「にゅーよーく」という読みを「New York」に変換した例
「にゅーよーく」という読みを「New York」に変換した例

「こんぐらちゅれーしょん」を「congratulation」に変換した例。英単語の綴りも簡単に調べられる
「こんぐらちゅれーしょん」を「congratulation」に変換した例。英単語の綴りも簡単に調べられる

「まうす」を変換した例。「mouth(口)」と「mouse(ハツカネズミ)」のように、同音のカタカナ語がある場合は、複数の英単語が表示される
「まうす」を変換した例。「mouth(口)」と「mouse(ハツカネズミ)」のように、同音のカタカナ語がある場合は、複数の英単語が表示される

 ただし、初期設定では、「カタカナ英語辞書」は有効になっていないため、利用するには、以下の手順で有効にする必要がある。MS-IME 2007とMS-IMEそれぞれについて、設定を示そう。

◆カタカナ英語辞書を有効にする(MS-IME 2007編)

言語バーの[ツール]ボタンをクリックしてメニューを開き、[プロパティ]を選択する
言語バーの[ツール]ボタンをクリックしてメニューを開き、[プロパティ]を選択する

プロパティのダイアログボックスが開いたら、[辞書/学習]タブに切り替える。[システム辞書]で[カタカナ英語辞書]を選択し、[辞書の設定]で[一般]をチェックして[OK]ボタンをクリックする
プロパティのダイアログボックスが開いたら、[辞書/学習]タブに切り替える。[システム辞書]で[カタカナ英語辞書]を選択し、[辞書の設定]で[一般]をチェックして[OK]ボタンをクリックする
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 これで、通常の文章を変換する「一般モード」でカタカナ英語辞書が利用できるようになる。もしも、「人名/地名モード」や「話し言葉優先モード」でも利用したい場合は、各チェックボックスをオンにすればよい。

◆カタカナ英語辞書を有効にする(MS-IME編)

言語バーの[ツール]ボタンをクリックしてメニューを開き、[プロパティ]を選択する。
言語バーの[ツール]ボタンをクリックしてメニューを開き、[プロパティ]を選択する。

プロパティのダイアログボックスが開いたら、[辞書/学習]タブに切り替える。[システム辞書]で[Microsoft IME カタカナ語英語辞書]をチェックして、[OK]ボタンをクリックする。なお、チェックするときは、チェックボックスを何回かクリックして、薄いグレーのチェックマークではなく、白黒のチェックマークが付いた状態にする
プロパティのダイアログボックスが開いたら、[辞書/学習]タブに切り替える。[システム辞書]で[Microsoft IME カタカナ語英語辞書]をチェックして、[OK]ボタンをクリックする。なお、チェックするときは、チェックボックスを何回かクリックして、薄いグレーのチェックマークではなく、白黒のチェックマークが付いた状態にする
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 以上で設定完了だ。MS-IMEの場合は、以上の設定によって、「一般モード」「人名/地名モード」「話し言葉優先」のすべての変換モードでカタカナ英語辞書が利用できるようになる。