日々の来客人数を表にまとめた。3日間で合計何人が来客したかを計算してみよう。

図1 日付ごとに来客した人数を表にした
図1 日付ごとに来客した人数を表にした

 数字の計算にはSUM関数を使おう。

図2 数字の計算にはSUM関数
図2 数字の計算にはSUM関数

図3 計算結果は0となった
図3 計算結果は0となった

 ところが、計算結果は0。これはどうしたことだろう。

 Excelは表計算ソフトだ。数字の計算こそが真骨頂といってもいい。しかし、当たり前だが、数字は計算できても、文字は計算できない。これはExcelに限った話ではない。田中+鈴木など、誰にも計算できるはずがない。セルに「50人」と単位まで含めて入力すると、これは数字ではなく文字として認識される。文字は計算できないという基本ルールを、ユーザーが犯してしまったのだ。

 ではどうしたらいいだろう。「人」を除いて「50」とだけ入力すれば問題なく計算できる。しかし、数字には何かしらの単位を付けたいものだ。だが、単位を入力すると計算できない…。つまり「人」は入力しないで、表示だけされればいいのだ。それにはセルの表示形式という機能を使う。

 まず「人」を表示したいセルを選択する。

図4 表示形式を設定したいセルを選択する
図4 表示形式を設定したいセルを選択する

 その状態で「ホーム」タブ「数値」グループ右下の「ダイアログボックスランチャー」ボタンをクリックする。

図5 「ダイアログボックスランチャー」ボタンをクリックする
図5 「ダイアログボックスランチャー」ボタンをクリックする
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 実行すると「セルの書式設定」ダイアログボックスが表示されるので、「分類」リストで「ユーザー定義」を選択して「種類」ボックスに「G/標準"人"」と入力しよう。

図6 「ユーザー定義」の表示形式で、末尾に「人」を追加する。文字列として表示するので「人」の両端をダブルコーテーション(
図6 「ユーザー定義」の表示形式で、末尾に「人」を追加する。文字列として表示するので「人」の両端をダブルコーテーション("")で囲む
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 「OK」ボタンをクリックすれば、選択したセルに「人」が表示される。表示されているだけで入力されているわけではないので、普通の数字としてセルを計算できる。