「TeamViewer」(TeamViewer)

今まで使っていたリモートソフトが煩わしくなった

 筆者は、階下の事務所のデスクトップパソコンで普段の原稿書きなどの仕事をこなしている。一方、プライベートは2階の居間やキッチンなどで過ごすのだが、2階にいるときに下のパソコンを操作したいときがある。そんなときに重宝するのが、パソコンをリモートコントロールするソフトだ。

 リモートコントロールソフトは、かなり前、XPの黎明期あたり、あるいはその前、Windows 2000ぐらいの頃から使っている。「VNC」(Virtual Network Computing)という名前のソフトだ。家庭内(社内)のLANを経由してリモートコントロールして使っていた。

 VNCには、「RealVNC」や「UltraVNC」といった派生ソフトがいくつかあり、その都度、目についた良さそうなものを使っていた。しかしこの「VNC」は、リモートコントロールされる側にサーバーソフト、リモートコントロールする側にクライアントソフトを入れる必要があり、両方行うパソコンの場合は、サーバーとクライアントの2つを入れなくてはならない。

 そのうえ、サーバーソフトは常時起動しておく必要がある。しかもLANの中で、固定アドレスに設定しておく必要があり、ふだんDHCP(IPアドレスの自動割り当て)でルーター任せでネットワーク管理を行いたい筆者にとっては、なかなか煩わしい。

 スマホ時代になって、スマホでもVNCのクライアントアプリが提供され、スマホからもパソコンをリモートコントロールできるるようになって結構重宝した。とりあえず、本格的に操作するのではなく、様子をみたり、時間がかかるバックアップや大きなファイルのコピーを開始したりするというカンタンな操作用なので、スマホアプリでも用は足りた。

 ところが、パソコンを丸ごと入れ替えたり、OSを再インストールしたりといった、いろいろな変更を施していくうちに、だんだんこのVNCが面倒になってきた。2、3年前ぐらいから、サーバーソフトとクライアントソフトのインストールをやめ、いちいち階下のパソコンまで行って操作してきたが、やはり最近、簡単に使えるリモートソフトがあったら使いたいな、と思い始めたのである。

 こんなふうに、簡単にインストールや操作ができてスマホからもいじれるリモートコントロールソフトがないか、などと考えていたら、スマホアプリでよく聞く「TeamViewer」という名前を思い出した。それまで名前は頻繁に目にしていたものの、「VNCがあるから」ということで、たいして調べていなかったのだ。

 そこで、TeamViewerをインストールして使ってみたら、シンプルに使えてなかなかいい。「商用目的の方にもお試しでダウンロードいただけます。個人の方なら無料でTeamViewerを利用できます」とあるので、個人利用なら無料のまま利用できるし、商用利用でも試してから購入できる。筆者の場合もだが、個人利用だけでなく商用利用でも使っていきたければ、ライセンスを購入する必要がある。

 説明にはこうある。

TeamViewer なら、インターネット経由でパソコンの遠隔操作やサポートを行うことができます

2億人以上の方が利用しているTeamViewerは、瞬時に世界中のPCやサーバーと接続でき、お手元のパソコンを操作するのと同様に外部のパソコンを遠隔操作できます。

 LANでもインターネット経由でもシームレスにリモートコントロールできるのが「TeamViewer」の特徴だ。リモートコントロールする側とされる側で「TeamViewer」を起動し、表示される番号とパスワードをリモートコントロールする側で入れてやるだけで使える。

 友だちがパソコンの操作で困っているときなどには、TeamViewerを双方で起動して、リモートコントロールしながらトラブルを解決、といったことも可能。もちろん、スマホのTeamViewerアプリからも操作できる。