エプソンからランニングでの利用を意識した軽量薄型のGPSウォッチ「WristableGPS」シリーズが発売された。GPSによる位置情報から、距離や速度を確認しながらトレーニングできる。記録はパソコン経由でインターネットへアップロードして、グラフやマップでチェック可能だ。
最上位機種SS-700Sを実際に使って、その魅力と使い勝手を探ってみた。GPSウォッチやランニングウォッチの購入ははじめてという人にも役立つように、機能や使用感を紹介しよう。
ストライドセンサー内蔵でバッテリーは14時間持続
エプソンのWristableGPSは、いったいどんなGPSウォッチなのか。まずはその特徴をピックアップしてみよう。SS-700S、500R、300R/Gの3モデルがあり、数字が大きくなるほど機能が高い。また、デザインやサイズが微妙に異なっている。
3機種ともアンテナを本体内に内蔵したことで、GPSウォッチとしてはかなり軽量薄型だ。もっとも薄いSS-500Rは厚さ13.0mm。どれも見た目はちょっと大きめのスポーツウォッチという感じで、普段使いでも、それほど違和感がない。画面の文字は中央が大きくて、比較的見やすい印象だ。
SS-700S | SS-500R | SS-300R/G | |
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サイズ(厚さ) | 15.7mm | 13.0mm | 14.7mm |
重量 | 61g | 49g | 59g |
何より注目したいのは、フル充電で約14時間計測可能というバッテリー持続時間。これは100kmウルトラマラソンでも、だいたいの人はゴールまでもつ長さだ。フルマラソンなら、制限時間8時間の大会で完走を目指すレベルでも、まったく問題ない。
薄型ながらSS-700S/500Rの2モデルは本体にストライドセンサーを内蔵しているのも、大きな特徴だ。ランナー向けの小型GPSウォッチでは、ピッチ(脚を動かす速さで、1分間の歩数で表す。ランニングでは貴重なデータ)を測定するためには別途シューズにストライドセンサーを装着するものが多かった。内蔵なら時計さえ身につければよく、センサーをつけ忘れる心配がない。GPS信号が途切れたときにピッチをもとに推定距離を計測してくれるストライド計測機能もありがたい。
防水機能は、SS-700で10気圧、500/300では5気圧防水で、雨の中を走るくらいならまったく問題ない。素潜り程度なら水泳でも使えるが、水面では電波を受信しにくいため、GPSでの正確な測定はできなくなる。
記録は画面で確認できるほか、付属のクレードルをUSBケーブルでWindowsパソコンにつなぐと、インターネット上の専用サイトにアップロードして、グラフやマップ表示で分析できる。
気になる実売価格は、だいたいがSS-700Sは34800円、500Rは29800円、300R/Gは24800円。SS-700Sには心拍数計測に使うHRセンサーセットが付属し、700Sと500Rはストライドセンサー内蔵と考えると、コストパフォーマンスは悪くない。