Windows 8のスタート画面には、「メール」と書かれたタイルが用意されています。これをクリック(タップ)すれば、これまでと同様にメールが利用できるのだと思うでしょう。例えば、あなたが@niftyのメールを使っていたとしたら、「メール」で@niftyのメールを送受信できると思うはずです(普通はそうです)。しかし、ことはそれほど単純ではありません。今回は、Windows 8のメール環境について詳しく説明します。混乱しないためにも、メールを使い始める前に、軽く目を通してみてください。
使い始める前に知っておきたいこと
Windows 8のスタート画面には「メール」と書かれたタイルがあります。クリック(タップ)するとWindows 8アプリ版のメール(以下、アプリ版メール)が起動し、メールを送受信できます。
Windows 8にMicrosoftアカウントでサインインしているなら、Microsoftアカウントのメールアドレスに届いているメールが表示されます。さらに、アプリ版メールには、次のアカウントを追加することができます。
- Outlook.comなどのマイクロソフトが提供するWebメールのアカウント(hotmail.com/hotmail.co.jp/outlook.com/live.jp/live.com/msn.comなどのドメインを含むメールアドレスのアカウント)
- Gmailのアカウント
- Exchangeサーバのアカウント(企業のExchangeアカウントやOffice 365のアカウント)
- IMAP4対応メールのアカウント
注意したいのは、アプリ版メールは、OutlookやOutlook Express、Windows Liveメールに代わるものではないということです。
端的に書けば、アプリ版メールは、Outlook.comやGmailなどのWebメール、およびマイクロソフトのメールサーバソフトであるExchangeを利用するためのアプリです。従来のメールソフトで受信していた一般プロバイダのメールは受信できません。
例えば、筆者は@niftyのメールアカウントを持っていますが、Windows8版メールで@niftyのメールを送受信することはできません(注)。@niftyのメールを利用するなら、デスクトップにWindows Live メールやThunderbirdなどのメールソフトをインストールし、@niftyのメールアカウントを登録して利用する必要があります。
注 正確に書くと、アプリ版メールでは@niftyなどのプロバイダーのメールを"直接"受信することはできません。Outlook.comやGmailなどのWebメールの設定画面でプロバイダーのメールを受信する設定にしておけば、間接的に受信することは可能です。具体的な手順は、本記事の後半で説明します。なお、技術的にいえば、アプリ版メールは、Exchange ServerとIMAP4に対応し、POP3には未対応です。POP3というのは、@niftyやBIGLOBEなど、一般的なプロバイダーが対応しているメール受信プロトコルのことです。