2011年3月に発売されて以来、ロングセラーを続けているNTTドコモのAndroidスマートフォン「MEDIAS N-04C」。それを防水仕様にしたのが、今回レビューする「MEDIAS WP N-06C」だ。

 すでに知っている人が多いと思うが、NECカシオは、そもそもは今夏からスマートフォン市場に参入する計画だった。しかし、スマートフォンの普及が予想以上に早い状況を鑑み、計画を前倒しにし、防水対応を見送って開発・発売したのがN-04C。第2弾として今夏登場したN-06Cが、NECカシオが本来考えていた“勝負モデル”と捉えることもできる。

 N-06Cは、ただ単にN-04Cに防水機能をプラスするだけでなく、パフォーマンスの向上も計られている。N-04CはAndroid 2.2を搭載し、購入後に2.3にアップデートできる端末として発売されたが、N-06Cは最初から2.3を搭載し、CPUも前機は800MHzだったが1GHzにアップ。N-04Cでも動作が遅く感じることはなかったが、スペックの向上に「激しく使い倒しても大丈夫」という安心感は高まったのではないかと思う。

 スマートフォンの動作は、使い始めのうちは安定しても、アプリをたくさん入れてメモリーを酷使することが多くなるとガクンと落ちてくることがある。筆者は、MEDIASに触れて1週間程度だが、今のところは動作に不満を感じることはない。

 ただし、タッチレスポンスには若干タイムラグを感じることはあった。フリックしたつもりがすぐに反応してくれなかったり、Webページをスクロールしているときにリンク先をタップしたと認識されたり、ということはときどき起こる。筆者だけでなく、N-06Cを購入した友人も同様のことを言っていたので、タッチレスポンスにはまだ改良の余地はあるかもしれない。筆者は仕事柄、発売されるスマートフォンはほぼ全機種に触れているが、N-06Cのタッチレスポンスは「平均的」という印象。しばらく使っているうちにはタップのコツに慣れて、気にならなくなるだろう。

4型のディスプレイを搭載した薄型でフラットなスマートフォン
4型のディスプレイを搭載した薄型でフラットなスマートフォン
[画像のクリックで拡大表示]

背面もすっきりとした印象。ワンセグアンテナも目立たないように格納できる
背面もすっきりとした印象。ワンセグアンテナも目立たないように格納できる
[画像のクリックで拡大表示]