「Lhaz」

ラズ/対応OS:7/Vista/XP ※7は編集部で動作確認。64ビット版は非対応
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se107748.html

作者/ちとら氏
ソフト開発会社勤務の40歳。最近は「アンドロイド」を搭載したスマートフォンの開発に従事。プログラミングは中学生のころからの趣味で、開発言語は独学で身に付けたという

 ZIPやLZH形式の圧縮ファイルを解凍する際、あなたはどうしているだろう。ファイルを右クリックして「すべて展開」を選び…といった操作をしているなら、ぜひ圧縮・解凍ソフト「Lhaz(ラズ)」を使ってほしい。抜群の使いやすさで、二度と今までのやり方には戻れなくなる。

 ラズの作者ちとら氏は、神奈川県のソフト開発会社に勤めるサラリーマン。40歳の働き盛りで、実直な職人気質のプログラマーだ。

 今から12年ほど前。1999年に、既存の解凍ソフトに飽きたらず、自ら作ったのがこのラズだ。当時の解凍ソフトは、圧縮ファイルと同じ場所に同名のフォルダーを作り、そこに解凍するものばかりだった。「ファイルを解凍した後で、自分が入れたいフォルダーへ移動するのが面倒くさくて…」。そこでラズは、ファイルの解凍先を選べることを最優先に開発された(図1)。

 また当時は、解凍するまでの操作手順が多いソフトがほとんどだったのも開発動機の1つだ。Windows標準の「圧縮フォルダ」のように数画面開いて解凍するのではなく、シンプルさにこだわった。

 そして、1カ月の開発期間を経て誕生。その後、11年間に約40回のバージョンアップを繰り返し、現在の形が出来上がった。当初は、ZIPとLZHの解凍専用ソフトだったが、閲覧や圧縮もできるようになり、さらにCABや7zなど全12種類ものファイルに対応するまで進化を遂げた。現在、月間ダウンロード数は4万~5万件。同じジャンルのソフトが多い中、押しも押されもしない人気ソフトに成長した。

圧縮ファイルの解凍先を自在に指定
図1 圧縮ファイルを解凍する際、Windows標準の機能では手間が掛かる。一方で普通のフリーソフトは解凍先を選べない。ラズなら好きな場所に解凍できる
図1 圧縮ファイルを解凍する際、Windows標準の機能では手間が掛かる。一方で普通のフリーソフトは解凍先を選べない。ラズなら好きな場所に解凍できる