今回は、「テキストボックス」「透かし」「ルビ」の3つのテスト結果をレポートしよう。各ソフト間の違いもあるが、そもそもdocx形式とdoc形式の差がかなり大きい。メーカー側としても、docx形式に対応することは、なかなか難しそうなことが想像できる結果となった。

テキストボックスはdocxとdocで大きな違い

テキストボックス

チェック内容

 文書中に縦書きと横書きのテキストボックスを2つ作成し、その縦横サイズが再現されるかどうかをテストした。非常にシンプルなテストだが、docx形式とdoc形式では非常に大きな違いが確認された。

結果

ソフトdocxdoc
EIOffice
OpenOffice.org×
ThinkFree Write×
キングソフト Office 2010 Writer×
一太郎2010×

解説

 docx文書でテキストボックスを再現できるのは、EIOfficeだけだった。それ以外のソフトでは、テキストボックスそのものが表示されなかった。一方、doc文書であれば、すべてのソフトで再現された。唯一、OpenOfficeだけテキストボックスのサイズが少し変化したため△とした。

 以上から、テキストボックスのある文書はdoc形式でやり取りするのが安全だ。docx形式でやり取りするなら、現在のところ、対応できるのはEIOfficeのみということになる。

【docx】オリジナルのWord文書:縦書きと横書きの2つのテキストボックスを作って、サイズが再現できるかどうかをチェックした
【docx】オリジナルのWord文書:縦書きと横書きの2つのテキストボックスを作って、サイズが再現できるかどうかをチェックした
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【docx】docx文書でテキストボックスが再現できたのはEIOfficeだけだった
【docx】docx文書でテキストボックスが再現できたのはEIOfficeだけだった
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【docx】キングソフトでdocx文書を読み込んだ。改行が表示されるだけでテキストボックスは消えてしまった。OpenOfficeと一太郎も結果は同じだった。ThinkFreeの場合は、ファイルそのものが読み込めなかった
【docx】キングソフトでdocx文書を読み込んだ。改行が表示されるだけでテキストボックスは消えてしまった。OpenOfficeと一太郎も結果は同じだった。ThinkFreeの場合は、ファイルそのものが読み込めなかった
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【doc】doc文書であれば、キングソフトでもテキストボックスが再現された。OpenOffice、ThinkFree、一太郎も同様で、doc文書だとテキストボックスが再現された
【doc】doc文書であれば、キングソフトでもテキストボックスが再現された。OpenOffice、ThinkFree、一太郎も同様で、doc文書だとテキストボックスが再現された
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