今回は、書式の互換性についてレポートしよう。具体的には、「文書全体のスタイル」「段落スタイル」「文字スタイル」に関わるテスト結果だ。いずれも、文書のレイアウトを維持する上で最も重要な要素である。文字数や行数といったまず問題なさそうなところで違いが出るなど、面白い結果となった。

OpenOfficeで読み込んだdocx文書は1ページの行数に要注意

文書全体のスタイル

チェック内容

 1ページの行数と1行の文字数は、文書全体のスタイルを決定する基本要素だ。文字数・行数が再現できなければ、文書のレイアウトが再現されることはまずない。文字列の「○」だけを使って1ページちょうどに収まるWord文書を用意して、各ソフトで読み込んでみた。

結果

ソフトdocxdoc
EIOffice
OpenOffice.org×
ThinkFree Write
キングソフト Office 2010 Writer
一太郎2010

解説

 結果はOpenOfficeのみ行数が変わり、それ以外は、オリジナルのWord文書の設定がそのまま再現された。この結果を見ると、OpenOfficeでdocxファイルを扱った場合、文書の行数やページ数がかなり変化することになるだろう。

【docx】 オリジナルのWord文書。1行の文字数と1ページの行数をチェックした
【docx】 オリジナルのWord文書。1行の文字数と1ページの行数をチェックした
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【docx】 OpenOffice.orgでdocx文書を読み込んだ。1ページの行数が変わってしまうことが分かる。ただし、doc文書ならOpenOfficeも問題はなかった
【docx】 OpenOffice.orgでdocx文書を読み込んだ。1ページの行数が変わってしまうことが分かる。ただし、doc文書ならOpenOfficeも問題はなかった
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【docx】 キングソフトで同じdocxファイルを読み込んだ。オリジナルのWord文書と同じ結果になっている。その他のソフトも問題なかった
【docx】 キングソフトで同じdocxファイルを読み込んだ。オリジナルのWord文書と同じ結果になっている。その他のソフトも問題なかった
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