インクカートリッジを使わないインクジェットプリンターが、セイコーエプソンから登場しているのをご存じだろうか。インクカートリッジの代わりに4色の大容量インクパックを本体に内蔵していて、標準的なA4のカラー文書なら約8000枚をインクの補充なしに印刷できるプリンターだ。

 インクパックは本体内部に固定されていて、インクがなくなったらユーザー自身が交換するのではなく、エプソンに返送して有償でインクを補充してもらう。インク補充サービスを依頼すると宅配業者がEC-01を引き取りに来て、インクパックや消耗部品を交換した後に3日後を目安に送り返されてくる仕組みだ。希望すれば交換期間中に代替機を無償で用意してもらうこともできる。インクには染料タイプを採用してはいるが、SOHOやデスクサイドプリンターなど主に文書を大量に印刷するユーザーに向けた製品となっている。

 このようなユニークな機種を投入した理由を、製品担当の北原洋一氏(エプソン販売 販売推進本部 MD部 部長)に聞いたところ、「エプソンは環境企業として、商品を通じてどのような貢献ができるかをつきつめて考えた上で発売しました。しかも、環境にやさしければコストが割高になってもいいという考え方がある中で、エプソンではやはりコスト面のメリットも重要と考えて『エコロジー(Ecology)』『エコノミー(Economy)』そして『イージー(Easy)』の3つの『E』をポイントとしました」と説明する。

EC-01の実勢価格は6万5000円前後。インク補充サービスの料金は5万2500円。
EC-01の実勢価格は6万5000円前後。インク補充サービスの料金は5万2500円。
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