多彩な機能を搭載したスマートフォンだが、実際には通常のケータイを通話用のメイン端末として使い、2台目としてスマートフォンを使っている人が多い。また、これまで使っていたiモードメール、EZwebメールなどを使い続けるために、今使っているケータイを解約したくないという人もいるだろう。

 ケータイとスマートフォンを2台持つとなると、どう使い分けるかを決める必要がある。それによって、従来から使っているケータイの料金プランを見直す必要があるからだ。

通話はケータイ、Webとメールはスマートフォン

 「ケータイは通話のみでネットは一切使わず、ネットにはスマートフォンを使う」というのであれば、有効な節約法は、ケータイでのメールとWebの利用料を極力抑えること。iモードなどのインターネット接続サービスを解約してしまおう。これでインターネットは一切使えなくなる代わりに、インターネット接続サービス料の月額315円とパケット定額制の基本料金が要らなくなる。

 ケータイで毎日5分ほど通話をし、メールやWebをスマートフォンで利用すると想定した場合の2台のオススメのプランの組み合わせは下記のようになるだろう。

表1 ケータイで毎日5分通話し、メールやWebはスマートフォンで利用すると想定
※1 NTTドコモとau(KDDI)の料金プランは「ファミ割MAX50」「誰でも割」などの基本料半額割引サービス適用後の価格 ※2 同社間通話などの無料通話サービスがある場合、5分のうち3分を他社ケータイ宛ての有料通話として計算(カッコ内は5分すべてが他社ケータイ宛ての有料通話の場合)
キャリアNTTドコモau(KDDI)ソフトバンクモバイルウィルコムイー・モバイル
ケータイ基本使用料(プラン名)※12625円(タイプMバリュー)2625円(プランMシンプル)1960円(ホワイトプラン+Wホワイト)3950円(新ウィルコム定額プラン+新通話パック)1095円(ケータイ定額プラン+通話割引オプション)
無料通話分4200円分4252円分なし(ソフトバンク同士の1~21時は無料)2100円分(ウィルコム同士の通話は24時間無料)なし(イー・モバイル同士は無料)
通話料14.7円/30秒14.7円/30秒10.5円/30秒他社ケータイ宛ては13.125円/30秒、固定電話宛ては10.5円/30秒他社ケータイ宛ては9.45円/30秒、固定電話宛ては5.25円/30秒
1日5分×30日の通話料を含んだ総額※22835円2783円3850円(5110円)4212.5円(5987.5円)2796円(3930円)
スマートフォン(前章の表2を参照)機種XperiaなどBlackBerry Bold--iPhone 3G/3GSHTC Desireなど----
月当たりの総額1095~7080円2355~8340円1095~7080円5705円2324~7280円1450~6700円1360~5760円
2台の合計※23930~9915円5190~1万1175円3878~9863円9555円(1万815円)6174~1万1130円(7434~1万2390円)5662.5~1万912.5円(7437.5~1万2687.5円)4156~8556円(5290~9690円)

 NTTドコモの場合、1台目となるケータイは、毎日5分程度通話をするなら基本料のプランは「タイプMバリュー」(月額2625円)が妥当だ。無料通話分(4200円)で約143分通話できるので、きっちり5分×30日通話したとしても、ケータイの超過通話料は210円で済む。2台目のスマートフォンは、「一番安く使えるのは、どのスマートフォン? 」の表2に掲出した基本使用料が最も安い「タイプシンプル バリュー」(月額780円)と「パケ・ホーダイ シンプル」(0~5985円)を組み合わせよう。

 au(KDDI)の場合、ケータイは無料通話分をちょうど使い切れる「プランMシンプル」(月額2625円)にして、スマートフォンは「プランEシンプル」(月額780円/パケット通信料0~5985円)にするのが最も安い。

 ソフトバンクモバイルの場合、ケータイは他社ケータイなどへの有料通話を安くするために「ホワイトプラン」(月額980円)に加えて「Wホワイト」(月額980円)にも入っておきたい。月当たりの総額はiPhoneが5705円、HTC DesireなどのXシリーズは2324~7280円となる。

 ウィルコムは、通話専用に使う端末は「新ウィルコム定額プラン」(月額2900円)に、2100円分の無料通話分が含まれる「新通話パック」(月額1050円)を付けるのがお薦めだ。なお、新ウィルコム定額プランはメールも無料で使える。スマートフォンは「新ウィルコム定額プランG」で月額1450~6700円となる。

 イー・モバイルの場合、ケータイはイー・モバイル同士の通話が無料の「ケータイ定額プラン」(月額780円)に、他社ケータイ宛ての通話料が安くなる「通話割引オプション」(月額315円)を付けるのがオススメ。スマートフォンは、「ケータイ定額プラン」+「データ定額オプション」で月額1360~5760円に抑えることができる。

 結論としては、スマートフォンでパケット定額制の上限額まで使うのであれば、NTTドコモのBlackBerry以外の機種、au(KDDI)、ソフトバンクモバイルのiPhone、イー・モバイルは2台の利用料の合計額が1万円に収めることができて、お得と言える。さらに、au(KDDI)は「ISデビュー割」(「一番安く使えるのは、どのスマートフォン?」参照)、ソフトバンクモバイルは「月月割」が適用されると、さらに安く利用できることになる。