「CD Manipulator」(Y.Kanechika 氏)

パソコンオーディオもやっぱCDそのものじゃないと…という人はけっこういる

 iTunesとかwinampとかの音楽管理ソフトを使って、パソコンをジュークボックスのようにして音楽を楽しむ人はたくさんいる。作業しながらでも、パソコンで作業していないときも、音楽が聴けてゴキゲンだ。

 これらの音楽ソフト、手持ちの音楽CDから曲を取り込む。一般的に、取り込むときにはMP3やAACなどのファイル形式で圧縮する。こうするとデータ容量が少なくて済んで(大体、CDの1/10~1/20ぐらいの容量に圧縮される)、パソコンのハードディスクにも、はたまた携帯プレーヤーで音楽を同期して持ち出すときにも(特にデータ容量の限られた携帯プレーヤーでは、少ない容量にたくさんの曲をおさめられて)便利、というわけだ。

 ところが、パソコンで音楽を聴く用途に限っては、それらの「圧縮音楽」の音は気に入らない、やはり元のCDの音質を楽しみたい、という人はけっこういる。携帯プレーヤーで外で聴くとか、騒音の中でのカーステレオなら圧縮音楽でもいいけれど、自宅の静かな部屋で楽しむなら、やはりCDそのものの音質でなきゃ、というわけ。

 特にクラシック好きやパソコンオーディオ用のハードウエアに凝ってる人は、やはりCDから音を出したいのかも。でも、聴きたいときに聴きたいCDを探し出して、ドライブに入れるのは面倒だし、キズとかつけないようにCDを扱うのはけっこう気を遣うし。

 そういう場合、方法が3つ思い当たる。ひとつはCDと同じWAVファイル形式で曲ごとにファイルで書き出しておく方法、2つめはFLACとかロスレスとか、音質を損なわない圧縮形式でパソコン内に置いておく方法、3つめは、CDをまるごとイメージとしてハードディスクに保存してしまうという方式だ。

 で、最近はハードディスクもテラ単位になってきたし、ならばモノグサな筆者、3つめの「まるごとCDイメージ」を選択するってわけ。音楽CDはたいてい600~700MBぐらい。イマドキのハードディスクなら、CDの数枚や数十枚、置いておいても邪魔にはなるまい(笑)。

 少々時間はかかるが、簡単操作でイメージ抽出。ハードディスクにフォルダーを作って、そこにCDイメージを置いておいて、好きなときにマウントして(マウント方法はのちほど)聴くっていう荒技(笑)。まさにバーチャルCD。Windows Media Playerをはじめとするメディアプレーヤーなら(CDデータベースを読み込むので)、アルバム名や曲名とかも表示されるし。

 そんな感じで、音楽CDをイメージに書き出すソフト「CD Manipulator」を紹介しよう。けっこう以前に開発をやめているソフトで、ダウンロード先も「跡地」ではあるものの、なんとWindows 7でも動作するというから驚きだ。なお、このソフト、音楽CDをコピーする機能もある。せっかく買った音楽CDを傷つけたくない人などは、これでバックアップをとっておくのもいいだろう。

 なお、コピーコントロールCDは保証の限りではないとヘルプにもあるので、このあたりは自己責任で。

 では、「CD Manipulator」をさっそくダウンロード&インストールして使ってみよう。