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・メーカー 東芝
・製品名 Dynario
・直販価格 2万9800円
・発売日 10月29日
http://www.toshiba.co.jp/

 燃料電池と聞くと、まだまだ特別なもので、身近ではないというイメージを持つ人も多いだろう。

 東芝の「Dynario」は、高濃度メタノールを燃料として、携帯機器に充電できる燃料電池だ。別売りの燃料を買い足せば何度も充電できる。同社直販サイトでの限定販売になる。コンビニなどで販売されている簡易充電器のように乾電池を無駄にすることはない。携帯電話機のほか、一部の携帯音楽プレーヤー、携帯ゲーム機で利用できる。

 本体は、充電のみの機能しかないので、操作はいたって単純だ。まず、燃料を底面の注入口から入れる。燃料をこぼす心配はない。本体の注入口と燃料ボトルがぴったりとはまらないと燃料は出てこない設計になっているからだ。液だれの心配もなく、燃料ボトルのみを押しても中身は出ない。ゲージを見ながら燃料を入れ、終わったらカバーを閉める。初めて使用するときは、底面にある回路スイッチをオンにする。また、機器に接続する前に出力スイッチを入れ、内蔵電池を充電しておく。

ボトルは安全設計
ボトルは、安全のため開けにくい設計になっている。1本で一般的な携帯電話機なら6~7回フル充電できる
ボトルは、安全のため開けにくい設計になっている。1本で一般的な携帯電話機なら6~7回フル充電できる

本体に燃料を注入する
本体底面に燃料のボトルを差し込んで注入する。正しくはまらないと燃料は出てこない。ゲージで注入量を確認する
本体底面に燃料のボトルを差し込んで注入する。正しくはまらないと燃料は出てこない。ゲージで注入量を確認する

 携帯機器に充電するときは、本体に出力ケーブルを接続し、別途用意した、機器に合ったケーブルで接続する。出力スイッチを押して、青いランプが点灯すれば充電中のサインだ。充電する機器にもよるが、フル充電に要する時間の目安は、ACアダプターでの充電より少し長いくらい。充電が終わると、内蔵電池の充電に自動的に切り替わり、その充電も終われば停止する。

携帯電話機などに充電
携帯電話機などに接続して充電できる。機器に接続するコネクターは付属していないので、機器に応じて別途用意する。充電中は本体正面左下の青いランプが点灯する
携帯電話機などに接続して充電できる。機器に接続するコネクターは付属していないので、機器に応じて別途用意する。充電中は本体正面左下の青いランプが点灯する

 注意しなくてはならないのが、飛行機への持ち込みだ。国内外問わず、本体は客室内のみ持ち込み可能だが、充電はできない。さらに、燃料カートリッジは、一切の持ち込みが禁止されている。そのほかの交通機関であれば、特に制限はない。

 本体サイズは携帯電話機と比べると、だいぶ大きい。毎日持ち運ぶというのは現実的ではないだろう。アウトドアなど、通常の電源が利用できない場所に出かけるときに活躍する製品だ。

主な製品仕様