今回は米ゼクター社の「ZumoDrive」の使い方を詳しく解説する。

 ZumoDriveは米・ゼクター社が提供するオンラインストレージで、容量1GBのエントリープランなら無料で利用できる。専用ツールをインストールするとパソコンに仮想ドライブを構築し、中に「Documents」「Music」「Pictures」といった3つのフォルダーを作成する。フォルダーに保存したファイルは、自動的にオンラインストレージへアップロードされ、編集するとすぐにサーバー上のデータも更新される仕組みだ。

 ほかにも、フォルダーのデータを自動で同期するサービスはあるが、パソコンのHDDとオンラインストレージで二重にファイルを保存していることが多い。サーバーに保存しているデータと同じ容量を、パソコンでも消費しているのだ。

 しかし、ZumoDriveは、実際にパソコンにファイルを保存しているわけではなく、サーバーにあるファイルの情報をパソコンに表示しているだけだ。ファイルを開く際にサーバーからダウンロードするので、パソコンのHDDが消費する容量は少ない。さらに、よく使うファイルを自動で判別し、パソコンにキャッシュすることでアクセスのスピードを上げる「ハイブリッドクラウド」という独自技術を採用している。キャッシュするファイルの割合を増減して、HDDの消費容量を調整できるのも便利な点だ。

 また、キャッシュの動作モードは「画像」「音楽」「書類」など、ファイルの種別ごとに設定できる。たとえば「ローカルを維持しない」を選択すれば、キャッシュはせず常にサーバーからファイルをダウンロードするため、HDDの容量を抑えられる。「常にローカルを維持」では、全ファイルをキャッシュするので、オフラインの環境でも利用できるようになる。

 ファイルやフォルダーにアクセスできるURLを発行して、データを共有することもできる。右クリックメニューから発行できるので、操作は非常に簡単だ。同じく右クリックメニューからWebブラウザーを起動し、画像ファイルをスライドショー表示する機能も備える。黒いバックが美しいインターフェースだ。

 なお、1GBを超える容量が必要なら、有料のプランも10GB=2.99ドル/月、25GB=6.99ドル/月、50GB=11.99ドル/月、100GB=19.99ドル/月、200GB=37.99ドル/月、500GB=79.99ドル/月で用意されている。