作者 ki
ソフト名 FireFileCopy
(フリーソフト)
http://www.k3.dion.ne.jp/~kitt/pc/sw/ffc/

 Windows上でファイルをコピーする際、特にファイルが大きかったり大量にあったりすると、処理が終わるまでかなり待たされることがある。時間がかかるからといって、パソコンへの負荷が大きい処理だから、ほかの作業をするのもままならない。

 そこで「FireFileCopy」(図1)。物理メモリーを「空き部屋」として賢く使うことで、安全かつ高速にコピー処理をしてくれる便利なフリーソフトだ。

【Windows Vistaにも対応】
図1 2001年に最初のバージョンをリリース。以後7年間、機能追加やバグ修正を行っており、安定性の面でも定評がある
図1 2001年に最初のバージョンをリリース。以後7年間、機能追加やバグ修正を行っており、安定性の面でも定評がある

 Windowsでは、ハードディスクに対してデータを読み書きする際、メモリー上にバッファーと呼ぶ「空き部屋」を用意し、ここに一時的にコピー元のデータをためておく。バッファーがいっぱいになったら、読み出しをいったんストップし、中身をハードディスクへ書き戻すという処理を繰り返す。

 このソフトは、バッファーをコピー中だけ、通常の数倍や数十倍の大きさに増やす。一度に読み込んで書き戻せるデータ量が増え、結果として高速化する仕組みだ。

 コピー中に別の処理を実行した際に、コピーの影響をそれほど受けないのも、うれしいポイントだ。コピーや移動のタスクをファイルごとに一つずつ順番に行うので、未処理のタスクはその間待機してくれる。もちろん、設定次第で待機中のタスクをすぐに始めさせることも可能だ。コピー先に同じファイルがあった場合の処理方法を指定できたり、コピー後にパソコンをシャットダウンしたりもできる。

 使い方は簡単。図2のように、フォルダーのアイコンをクリックして、コピー元のファイルまたはフォルダーを選ぶか、コピーしたいアイコンを「From:」の右横にある欄にドラッグ・アンド・ドロップ。その上で、すぐ下の欄にコピー先となるフォルダーの場所をセットする。最後に「Go!」ボタンをクリックすればよい。

図2 画面右端のフォルダーのアイコンを押してコピー元を選ぶ(1)。左隣の欄にドラッグ・アンド・ドロップしてもよい(2)。次にコピー先を指定して(3)、「GO!」ボタンを押す(4)
図2 画面右端のフォルダーのアイコンを押してコピー元を選ぶ(1)。左隣の欄にドラッグ・アンド・ドロップしてもよい(2)。次にコピー先を指定して(3)、「GO!」ボタンを押す(4)
[画像のクリックで拡大表示]

 もし、コピーではなく移動させたいなら、Go!ボタンの左にある、ポップアップメニューで設定を変える。

 いちいち起動せずとも、手軽に使えるのがもう一つの魅力だ。いわゆる右クリックメニューを活用できる。インストールすると「FireFileCopy で貼り付け」「ここにFireFileCopyでコピー」といったメニューが加わるので、通常のファイルコピーの感覚で、高速コピーを実行できる(図3)。

図3 「FireFileCopy」をインストールすると、右クリックメニューに「FireFileCopyで貼り付け」「ここにFireFileCopyでコピー」という項目が加わる。これを活用するともっと簡単にコピー操作ができる。通常のファイルのコピー操作で、「コピー」「貼り付け」の代わりに「FireFileCopy」の付くメニューを利用するのだ
図3 「FireFileCopy」をインストールすると、右クリックメニューに「FireFileCopyで貼り付け」「ここにFireFileCopyでコピー」という項目が加わる。これを活用するともっと簡単にコピー操作ができる。通常のファイルのコピー操作で、「コピー」「貼り付け」の代わりに「FireFileCopy」の付くメニューを利用するのだ
[画像のクリックで拡大表示]