作者 マグノリア
ソフト名 データ復活/完全削除4
(有料ソフト)
http://www.magnolia.co.jp/products/utility/utdt/4/

 不要なハードディスクやメモリーカードを、廃棄またはオークションに出品しようと思い、フォーマット。実は、これだけではデータ自体は消えずに残っている。個人情報を守るためには、データを完全に消去するためのソフトをぜひ使いたい。「データ復活/完全削除4」は、データを消去する機能が優秀でお薦めだ。

 パッケージ版は約4000円するが、ダウンロード版なら2981円(「Vector Softライブラリ」の場合)で手に入る。名前の通りこのソフトにはファイル復活の機能もあるが、ここでは完全削除の機能について紹介する。

 起動したら、「ツール」メニューから「ドライブの完全削除」を選ぼう。「完全削除したいドライブの選択」の画面で、消去したいドライブにチェックを付けて「OK」をクリック(図1)。

図1 使い方は極めて簡単。データを消したいドライブを画面上で選び、「OK」ボタンを押すだけだ。ギガバイトクラスのハードディスクやメモリーカードは、完全に消去が終わるまでに数時間かかるので、就寝前などしばらくパソコンを使わないタイミングで実行するのがお勧めだ
図1 使い方は極めて簡単。データを消したいドライブを画面上で選び、「OK」ボタンを押すだけだ。ギガバイトクラスのハードディスクやメモリーカードは、完全に消去が終わるまでに数時間かかるので、就寝前などしばらくパソコンを使わないタイミングで実行するのがお勧めだ
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 完全削除するのがメモリーカードやUSBメモリー、外付けハードディスクなら、あらかじめパソコンにつないでおく。捨てるパソコンの内蔵ハードディスクの場合は、パソコンがもう1台とUSB接続型の外付けハードディスクケースが必要になる。内蔵のハードディスクを取り出し、ケースに収める。これを、本ソフトをインストールした別のパソコンにつないで作業を進める。

 当然だが、くれぐれも間違ったドライブを指定しないように。手順を最後まで進めて完全な消去処理を実行してしまうと、ファイル復活ソフトの力を借りても、後戻りは利かない。

 ちなみに「削除方式変更」のボタンをクリックしてみると、「米国防総省……」「北大西洋条約機構……」と物々しい名称がズラリ。ただ、初期設定の「等級4:ランダム&ゼロライト方式」で十分安全なのでご安心を。全体をランダムな値で上書きした後、さらに0で上書きし直す方法で消去してくれる。

 後は、「OK」をクリックし、現れたウインドウで「はい」をクリックするだけ。これで、完全な消去処理が始まる。消去には、容量などに応じてそれなりに時間がかかる。筆者の環境では、4GBのSDメモリーカードの消去におよそ3時間かかった。

 開発元のマグノリアは、広告が表示される代わりに無料で使える別バージョンも配布中だ(図2)。ただし、インストール時に、ファイルの一部をコピーできないトラブルが起こる場合があるので注意。ウイルス対策ソフトが、広告を表示させる機能をスパイウエアとみなすためだ。使うには、ウイルス対策ソフトの設定を変える必要がある。

【広告が表示される無料版も用意】
図2 「データ復活/完全削除1.0」─広告が強制的に表示されるが、機能は製品版とほぼ同じだ
図2 「データ復活/完全削除1.0」─広告が強制的に表示されるが、機能は製品版とほぼ同じだ